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【サウナ師匠インタビュー】2023年のサウナトレンドは「2極化」。水資源の豊富な日本が世界から注目されるワケ

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日本の「水風呂」は海外にはないポテンシャルを秘めている

これまで、サウナの聖地・フィンランドを中心に世界中のサウナを見て、体験してきた秋山さん。

2023年のサウナトレンドや、抑えるべきトピックについて聞くと「日本の水風呂に注目が集まっている」と語る。

「世界中にある数々のサウナを見て回ってわかったのは、『水風呂を売りにする国がない』ことでした。日本に目を向けてみると、川や滝、湖、温泉など、水資源の豊富さや素晴らしさがあり、そこにはブランドがあるなと実感したんです。世界中のサウナーからも日本の水風呂に注目が集まっていて、これからインバウンドが復調してくれば、日本のサウナを求めて来る外国人の方がさらに増えると予測しています」

また、「サウナトレンドは二極化の流れが加速する」と秋山さんは続ける。

「サウナの施設も、今までなかったところにどんどん増えていて、より身近なものになってきています。そして、今後は洗濯機を置く感覚で、家から出なくてもサウナを楽しめるようになる。現在では、サウナ付きマンションの計画がたくさん進んでいて、生活の一部にサウナがより入り込んでくるでしょう。

一方で、日常のサウナでは味わえないととのう体験を求めるために、『秘境系サウナ』の需要も高まると考えています。飛行機に乗ってでも、秘境にあるサウナへ出向き、非日常を体感する。このようなニーズが喚起されると、地方創生や地域活性化にもつながるわけで、サウナの可能性はさらに広がると見ています」

大分県「寒の地獄温泉」にある“日本一の水風呂”

大分県「寒の地獄温泉」にある“日本一の水風呂”

2023年4月20日からは応援購入サービスのMakuakeにて、TTNE監修の「暖の地獄サウナ」プロジェクト(https://www.makuake.com/project/ttne/)を開始。ととのえ親方・サウナ師匠のW監修は史上初の試みになっているという。

「日本のサウナシーンの未来は、非常にポテンシャルがあり、底知れない力があると思っています。自分自身も、本当にサウナが好きで、とことん追求してきたことで、今こうしてサウナの事業にも携われているし、サウナの楽しさを若者に伝えることができている。

自分と親方は、世界No.1のサウナブランド『HARVIA』のグローバルアンバサダーに任命されているんですが、同ブランドの社長からは『日本人の感性や編集力に期待している。サウナの遊び方、魅力をもっと発信してほしい』と言われていて。ラーメンやカレーも、もともとは他国の文化だったものが、日本人が再解釈したことで世界にも通用する食になったように、サウナも日本ならではの視点から、盛り上げていけるように尽力したい」(秋山さん)

今回、秋山さんのお話を聞いたことで、日本のサウナカルチャーが世界的に見ても注目されていることがわかった。Makuakeでもサウナ関連のプロジェクトが目に見えて増加しているそうで、サウナブームの熱はまだまだ収まりそうもないだろう。

<取材・文・撮影/古田島大介>

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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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