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32円のレモンサワーが衝撃の味わい。“驚安焼肉店”代表に聞く「安さの秘密」

ビジネス

なぜ安くできるのか?

 これほどの安さの秘密はどこにあるのか。代表取締役である株式会社ヴィクセスの中元孝太氏に聞いた。まず安く提供できる理由はどこにあるのだろうか。

「まずは立地です。山手線内などの都心部ではなく、私鉄沿線などの住宅地に出店しています。そのため、家賃などの固定費が一気に抑えられます。また、都心部は競合が多いのでグルメサイトへの掲載など、販促にかなりお金を使わなくてはいけないんですね。

 競合が少ない地域なら、そうしたお金もかからないので、その分をドリンクの安さに反映させたようなイメージです。お客様に直接関係する部分では、つけダレのご用意がないのもそうですね。さらに細かいところでいうと、食器も洗いやすい、重ねやすい、汎用性があるものを考えて選んでいます」(中元氏、以下同じ)

誕生までには大きな失敗も

肉流通センター

中元孝太氏

 そもそも「肉流通センター」を始めようと思ったきっかけについて、中元氏は「実は、焼肉業態はこれで3業態目なんですが、前のふたつは失敗してるんですよ」と明かす。

ひとつは、2016年につくったロードサイドの大きな焼肉店でした。注文したお肉が、機関車で席まで運ばれるようにして、子供をターゲットにしたんですが大失敗でした。僕はずっと、ワインバルをやっているんですが、お酒を出す店は、提供スピードが少しくらい遅くても待っていただけます。

 でも、子供向けにしたことでノンアルコールのお客様が多くいらっしゃり、提供スピードの遅さが露呈してしまったんです。それから、ロードサイドの焼肉店は圧倒的な大手の強さがありました。そこに認知がない我々が戦える体力がなかったんですね」

 もうひとつの失敗については「もともとワインバルをやっていたのでワインを出す焼肉バルを安易にやったんですが、大コケしました」と振り返る。

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