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“テレアポ地獄”に悩む新人たち。ノルマ1日600件、スマホも没収…

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 しかし、会社に対して「何か良かった記憶はないか?」と聞いてみると、「給与面だけはよかった」と言います。実はアカネさん、就活中にハローワークに行き、「とにかく給料重視で探して、この会社を見つけた」そうです。

給料は1年目から額面30万円も…不満

考えるビジネスウーマン

「基本給が20万円ちょいあって、営業職だとみなし残業代含む手当てが5万円、さらに成績によってインセンティブもついたので、1年目から額面で30万円はありました。忙しすぎて、お金を使う時間もほとんどなかったのですが、給与だけは大学の同期と比べて、一番もらっていた自信はあります」

 とはいえ、体を壊してしまっては元も子もないでしょう。入社半年後には、上司に「辞めたいと申し出た」とか。しかし、社長らに強く引き止められたため思いとどまります。

「私としては今すぐにでも辞めたかったのですが、20人ほどいた新入社員がもう数人しか残っていなかった。しかも私は数少ない女性社員だったので就活生に女性の働きやすさへのアピールに使いたかったそうです(苦笑)」

 アカネさんはやがて営業職から別の部署に異動になります。しかし当然ながら、会社の意向はむなしく退職。現在は別の会社で物販の仕事をしているそうです。

「そこの証券会社ではめちゃくちゃ働いたので、今後、多少のことではへこたれない強さは身についたと思います。でも、もう一度、同じ仕事をしろ、と言われたら絶対断りますね」

 そう笑いながら振り返りました。苦い就職経験だったかもしれませんが、きっちりとそれを糧にできているようです。

<取材・文/井野祐真>

株式会社扶桑社第二編集局SPA!Web編集部「bizSPA!フレッシュ」編集長、詠(ながみ)です。映画と音楽が好きです。

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