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円安メリットを追い風に、割安株を一斉捜索。「逆境に強い日本株」6選

コラム

割安で放置された?日本株の注目銘柄

「まず海外で稼げているメガバンク株は投資妙味があるでしょう。来年後半にかけて日本でも利上げが実施されれば、さらに上昇余地は広がる。また円安で訪日外国人の“爆買い”が予想されるため、ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)三越伊勢丹ホールディングス(3099)はおもしろい。

 ただすでに株価はコロナ禍前の水準を回復しているので、押し目買いの機会を窺いたい。需要の衰えない国策DXに投資するなら、野村総合研究所(4307)がいいでしょう」(深野氏)

 円安効果で好決算を上げている製造業にも注目したい。

「『ミニショベルのベンツ』と海外で高い評価を受けている竹内製作所(6432)は業績を上方修正しました。ガソリンエンジンに欠かせないスパークプラグを製造する日本特殊陶業(5334)も円安効果で、増配を発表し話題を呼んでます」(鈴木氏)

来年春、金融緩和政策が転換?

黒田日銀総裁

黒田日銀総裁。来年4月の任期満了が近づき、「異次元緩和」路線の継続か転換か、後任人事に注目が集まる

 ようやく回ってきた日本株復活のチャンス。しかし、一本調子での上昇は難しそうだ。

「日本株を売買している約7割は外国人投資家なので、欧米の不景気が深刻になれば、ホームカントリーバイアスで日本株への影響も大きい。国内でも来年春、日銀総裁の交代によって、金融緩和政策が転換するかもしれません。

 急いで金利を上げてしまえば、日本も不景気入りする可能性がある。あまり議論されていませんが、来年10月から開始されるインボイス制度は小規模事業者にとっては事実上の増税。消費の冷え込みに繫がるかもしれない」(深野氏)

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