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復活の兆し「国内レジャーの王者」、“休園&リストラ期”からどう業績推移したか

ビジネス

35周年でピークを迎えるも…

 オリエンタルランドの決算資料によると、近年(2018/3期~2022/3期)の業績は次の通りとなっています。

【株式会社オリエンタルランド(2019/3期~2022/3期)】
売上高:5256億円→4645億円→1706億円→2757億円
営業利益:1293億円→967億円→▲460億円→77億円
最終利益:903億円→622億円→▲542億円→81億円
入園者数(シー/ランド):3256万人→2901万人→756万人→1205万人
営業日:365日→333日→274日→365日

 2019/3期は売上高・営業利益・最終利益ともに過去最高を記録した年です。同年は東京ディズニーリゾートが開園35周年を迎えた年で、ほぼ1年間(345日間)にわたってアニバーサリーイベント「Happiest Celebration!」が開催されました。

 35周年限定のパレードが開催されたほか、人気アトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」が1年ぶりに再開。この間、35周年を打ち出す積極的な広告施策を行い、入園者数は増加、ゲスト1人あたりの売上高も上昇し、全社業績が好調となりました。

休業の影響で売り上げも激減

ディズニー

 しかし翌2020/3期は前年の反動で落ち込んだほか、第4四半期に至ってはコロナ感染拡大によって約1か月間の休園となったため、売上高は4645億円となりました。

 とはいえ、前年の35周年記念による反動は当初より織り込み済みであり、売上高は4792億円を見込んでいました。1か月間の休業を考慮すると好成績といえます

 2021/3期は前記の通り、2020年6月30日まで休業を実施しており、売り上げも激減しました。再開後も緊急事態宣言下ではランドとシーの各パークで入場制限をかけるなど、コロナが足かせとなっています

 資金面ではみずほ銀行などと、2020年5月に2000億円のコミットメントライン契約(融資枠)を結んだほか、8月に2000億円、9月に1000億円の社債を発行。負債が膨らんだことで期末時点での自己資本比率は低下しましたが、81.2%→73.0%と、依然高い水準をキープしました。

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