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「駅から徒歩2時間半」一軒家を“立ち飲み屋”に改装した34歳の自給自足ライフ

ビジネス

井戸を4m掘って水道代無料に

元気です。ばんざい

永野さんの畑で採れたという無農薬野菜

――それがだんだん何でも屋みたいになっていくわけですね。なんでも屋の仕事で変わった仕事はありましたか?

永野:井戸を掘る仕事をしました。スコップで階段になるように掘っていって、バケツリレーで土を外に掻き出します。かなり大変な作業でした。これは依頼者が友達だったので、無料でやってあげました。電気しか通ってないので水回りが欲しいとのことで4mくらい掘ったら1日300Lくらい湧き出る井戸が掘れました。今後、水道代は無料で、かかった費用は井戸のガチャポンプ代のみです。

 あとは山から石を掘り出す仕事とかですかね。標高400mくらいの山の頂上に大きな機材を背負って登って、削りだす仕事です。

 また、山奥の道路で見晴らしが悪く、事故が多発する場所があったので、見晴らしをよくするために、1人で木の伐採をしました。そうすると、感謝されて「うちのところもやってくれ」と言われました。こうやって仕事を増やして行くのですが、1人では手が足りなすぎるので、断ったりしていました。人手が足りなくて解決できない問題がいっぱいあるんだなと思いましたね。

破格の値段で一軒家を購入

元気です。ばんざい

立ち飲み屋「元気です。ばんざい」外観

――やってることが本格的でなんでも屋の域を超えていますね。立ち飲み屋はどのような経緯で出したのですか?

永野:妻と2020年に結婚しまして、妻が10年間働いていた幕張の立ち飲み屋が再開発で潰れるということになり、せっかくなので鴨川で立ち飲み屋を出そうかという話になり、物件を探していたら災害復興時に知り合った近所の繋がりで使っていない一軒家を安く売ってもらえることになりました。鴨川駅から徒歩2時間半の物件なのですが、かなり少ない金額で買いました。

――それで家が買えるのですか。一軒家を飲み屋に改装するのは大変そうですね。

永野:シロアリが巣食ってたり、木が腐っていたりぼろぼろで改修が大変でしたね。カウンターなどは潰れた立ち飲み屋の資材をきれいに解体して2トントラックに積んで運びました。内装は全て自分たちでやったので、ほとんどお金はかけてないですね。なんでも屋の経験が活きました。初期費用は150万円くらいでした。

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