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ホルモンや赤身はタレか、塩か?失敗しない「焼肉の注文」をプロに聞く

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ライスはだいたいいつでも大丈夫

焼肉 ライス

 もちろん、ライスはだいたいいつでも大丈夫。最初に「もう出しちゃってください」とお願いして、韓国海苔でチャンジャを巻き込み、即席の海苔巻き(キムパ)をアミューズ代わりに配る……というのは、ステーキの名店「ナスキロ」の高山いさ己シェフから教えていただいた小技。

 特に個人経営の焼肉店は厨房に人数を割いていることが少ない。最初に全体の流れを見据えたうえでまとめて注文してしまおう。すると混雑時のオーダー渋滞に巻き込まれにくくなる。

 まず最初に自分たちのつまみを確保する意味でも、肉以外のスピードメニュー、サラダ、汁物などジャンルを散らして、卓上が賑わうよう注文を調整したい

居心地よく過ごせるかは自分の振る舞いによる

「いい店」「いい肉」をざっくりと捉えるのではなく、自分や同行者にとっての「いい店」「いい肉」がどんなものか、考えて聞き取って言語化して深掘りする

 必要なのは自分にとっての「いい店」であり、万人にとってのいい店などという都合のいい店は存在しない(もしくは予約困難だったり、高額だったり、店主のクセが強かったりと何かしらのハードルがある)。

 そしてどんな店でも居心地よく過ごせるかどうかは、現場での自分の振る舞い次第でもある。店と調和し、相客に気を配り、目の前の皿を全力で楽しむ。焼肉に「技術」があるとしたら、それは「おいしく」「楽しく」食べようとする熱意と姿勢の賜物に違いない。

<TEXT/ライター・フードアクティビスト 松浦達也>

調理の仕組みや科学、食文化史などを踏まえ、料理誌・一般誌・新聞・書籍・ウェブメディアまで幅広く執筆・編集を手がける。テレビ・ラジオなどで食トレンドやニュース解説、番組監修や企画も。エビデンスにもとづいた考察に定評があり、肉焼き関連のコンテンツも多い。著書多数。
●Twitter:@babakikaku_m
●Instagram:@babakikaku_m

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