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ウクライナ侵攻で注目「家庭用シェルター」。普及が進むのか製造元に聞く

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核シェルターの意外な使い道とは?

シェルター

室内に置ける核シェルター「最後の砦」。確かに食パンみたいだ(画像提供)

 核シェルターの内部を動画で見たが、ソファやテレビもありおしゃれな印象を受けた。他の使い道ができそうだ。

「利用者のなかには書斎やシアタールーム、仕事用としても使われているみたいです。お子さんの秘密基地にする人もいます。うちの核シェルターは普段使いできるように、エアコンや換気扇も中に入れられるので、使い勝手がいいと思います。非常時に備えるとはいえ、生活の一部にできないと邪魔になってしまいますから」

 ただ核シェルターにはトイレが見当たらない。2週間もどうすればいいのかと思ったが「浄水道や下水道があると内部被ばくするので、トイレはNGです。簡易トイレ、ペットボトルとかを常備しておく必要があります」と回答。

国が動かないとシェルターは普及しない

 また、国会や報道番組などでは日本の核シェルター普及率の低さがたびたび話題になる。この問題に関して中嶋氏は次のように語る。

「この国の普及率が低いのは『国が動かない』だけだと思っていて、スイスやイスラエルなどは国が強制しているので当然普及します。最近ではテレビで『ウクライナのアゾフスターリ製鉄所の下にシェルターを設けて生き残っている』というニュースが流れ、『やっぱり核シェルター買ったほうがいいのか?』という問い合わせもあります」

 調査年こそ不明だが、NPO法人「日本核シェルター協会」調査では、スイスとイスラエルの核シェルター普及率は100%とある。

「もはや普及率のアップは国がやらなければならないことですよね。もし核攻撃があった場合、都心の地下だと10メートル以上の深さまで掘らないと生き残れません。そうなると何十億円もかかかり、個人では無理でしょう」

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