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手術代は123万円…SNSで話題の“トランス女性”が語る、性転換のきっかけ

暮らし

親が気づいていないケースは意外と多い

ママ友と子ども

――ご両親は気がついていなかったんですか?

山本ペリ:全然気がついていませんでした。結構多いみたいです。親が気づいていないケースって。でも部屋に小池徹平のポスターとか貼ってあったのに(笑)。周りの友達は、全然変わらなかったですよ。女性になる前に10人くらいで旅行に行った時も、女の子の部屋と男の子の部屋に分かれる時に女の子の部屋に入れてくれたり。「あ、女性になるんだ! じゃあそうしよう」みたいな。

 でもMtF(※MaletoFemaleの略。男性という性に生まれたものの女性として生きることを望む、トランスジェンダーの人のこと)の友達の中には、(家族に)縁を切られたって方もいます。それでも、ほとんどは好意的な家庭が多いみたいです。そういう人たちって、小さい頃から女性的な部分が多いので、母親ともと仲が良かったりするんです。

男性の時と同じ生活で危険な目に

――Twitterにも書かれていましたが、女性になってから何度も危険な目に遭遇されたようですね。

山本ペリ:もともと家に鍵をかけないで生活していたんです。それで、ちょうど手術後に泥棒に入られました。女性宅だけを狙う泥棒で、私の他にも100件くらい(泥棒を)していたみたいです。私がお金をATMから下ろすのを見られたみたいで、目星をつけられてたようです。

 寝ていたら人の気配がして、めっちゃ怖くって。しばらくして「カチャ」ってそっとドアが閉まる音がして、恐る恐る起きたらサイフがないんで「やられた!」って思いました。その人は1年後に捕まりました。怖かったけど、ムカつきました。

 あとその頃、居酒屋でバイトしていたんですけど、深夜1時とかに帰ることが多くて。夜中に歩いていたら知らないおじさんに後ろから抱きつかれたり、目出し帽を被った人に後をつけられたり……。どちらも思いっきり叫んだら逃げて行きましたが。

 しばらく知らない人が家に入ってくる夢をみたり、トラウマになってしまいました……。それで、怖すぎて、その時、付き合ってた人と同棲しました。もう人と一緒じゃなきゃ暮らせない! と思って。

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