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手術代は123万円…SNSで話題の“トランス女性”が語る、性転換のきっかけ

暮らし

前例がほとんどない性転換の実例に

山本ペリ

山本ペリさんSNSより引用(本人によるイラスト)

――いつどこで手術を受けたのでしょうか?

山本ペリ:手術は10年前です。ちょうどその頃に、日本で性同一性障害の性転換手術のガイドラインができたんです。だからそれに乗ろうと思いました。実例になってみようと思ったんです。そういう人が増えたほうが、今後若い子たちがやりやすいと思ったし、それに、もし手術で何かあった時にも、国が決めたものに沿ってやっていたほうが安心だと思いました。半年間、カウンセリングを受けて、それからホルモンを打って手術しました。

 もっと昔だったら、お金を貯めてタイで……という感じだったと思いますが、当時だとかかった金額は123万6000円でした! いろいろなやり方があるんですが、私の場合は尿道を膣壁にするというやり方です。歯の矯正と同じくらいだと思うと安いですよね。

――ほかは手術されていないんですか? 例えば、声とか完全に女性ですが。

山本ペリ:声は自力で矯正しました。女性らしい声がでるように努力しました。最初はエルモみたいな声しか出ませんでしたが……(笑)。訓練ですね。

妹は次の日から「お姉ちゃん」呼び

――女性になる決意をして、家族や友人の反応はどうでしたか?

山本ペリ:最初は勝手に手術やっちゃおっかなとも思ってたんですよね。でもちょうどその頃、内定が決まった会社がつぶれて、そのことで親と電話で喧嘩したんです。「これから先どうするの!」みたいな。その時に親に「言わせてもらうけど」って(女性になろうと思っていることを)言ったんです。そしたらビックリして電話を切られちゃって……。

 それからすぐまた電話がかかってきて「夢かと思った……」って言われました。最初は受け入れられなそうな感じもありました。でも1回実家に戻って、ちゃんと話しました。ちょうどその頃、上戸彩さんが性同一性障害の役を演じるドラマとかもあったし、それに関する本とかも出ていて。

 両親もそういうのを見たり読んだりして学んで、理解するように努力してくれました。妹は、電話で(女性になりたいことを)話した次の日からLINEで「お姉ちゃん」呼びになってて、「はや過ぎ!」って(笑)。

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