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千鳥×佐久間Pで話題Netflix『トークサバイバー』。先行の“笑わせ合いバトル”と何が違うのか

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「言わなきゃよかった」エスカレートする暴露と下ネタ

 芸人たちの勝負のテンションは次第にエスカレートしていく。人の話に乗っかったり、地上波では聞けない身を削った下ネタもガンガン飛び出す。お題無視でモノマネ合戦が行われることもあった。

 恋愛系の暴露や他の芸人たちへの本音をぶち撒けてアピールしたパンサー・向井慧は、後に『#むかいの喋り方』(CBCラジオ)で「言わなきゃよかった」と話している。また、惜しくも半ば敗退した参加者から「ここらで負けられてよかった」とぶっちゃけ発言が飛び出していたことからも、どれだけ芸人たちが自分を消費して戦っていたのかが伝わってくる。

トークサバイバー

千鳥・大悟はマネージャーへの不満をぶちまける/Netflixコメディシリーズ「トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~」全世界独占配信中

 4話からは警察署での話が展開され、後に学園ドラマのストーリーと繋がる。お題はトークだけではなく、「みんな知ってる? ヤンキーが集まる私立地獄学園の校則の一行目」など大喜利も振られる。疲弊しきった参加者から、出題者側に無茶振りを返す場面もあった。

『トークサバイバー』は、製作側が出演者のダメージを生かすフォーマットになっている。『水曜日のダウンタウン』(TBS)なんかもそうだが、無茶振りで芸人が滑っても、それはそれで面白く見られる。1話ごとにノブが総括して笑いにする形だって、敗退した芸人への救済だ。厳しいように見えて、芸人に優しい番組だったのだ。

<TEXT/さわだ(@sawadachann)>

柏レイソル、育児、漫画に夢中。動画制作なども。「朝日新聞telling,」「QJWeb」などでライター業
Twitter:@sawadachann
YouTubeチャンネル:「人の話を聞くさわだ

「トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~
出演:千鳥ノブ・大悟、劇団ひとり、飯尾和樹(ずん)、ケンドーコバヤシ/塚地武雅(ドランクドラゴン)他
企画演出・プロデューサー:佐久間宣行
監督:河合勇人
脚本:土屋亮一

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