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新天地で生まれ変わる!“彼女との約束”で引っ越した20代男性の末路

コラム

就職するも「遅刻」を連発するように…

引っ越し

「新天地での生活を夢見たのです。これまでの堕落した自分はどこかおかしく、本当の自分ではなかった。このまま生まれ変われるのではないかと、本気で思っていたんです。S子と同棲をはじめるのも時間の問題だと、そう思っていました」

 けれど大野さんは、勤めはじめて2週間目に入ると遅刻を連発するように。上司や先輩から注意を受けると、「チッ」と舌打ちして睨みつけていたと言います。勤務態度も悪い大野さんは、当然のようにクビに。消費者金融への支払いも滞りはじめます。

「会社でのことはS子には黙ってしましたし、僕たちはラブラブでした。だから、頼めば少しぐらいはお金を貸してくれると思い込んでいたのです。そして思い切って、会社から辞めるように言われて辞めてしまったことを話し、お金を貸してほしいと持ちかけました」

 最初は深刻な顔で話を聞いていたS子さんでしたが、大野さんがクビになった理由を聞くと溜め息をつき、「自業自得じゃない」と突き放したのだとか。そして、大野さんはアッサリとS子さんに捨てられてしまいます。

反省して借金を返そうとする日々

「悔しかったしイラっとしましたが、実家に帰ればどうにかなるという気持ちもあったので、それほど焦ってはいませんでした。でも、親には『お前が出て行って清々している。もう二度と帰って来てほしくない。玄関のカギも変えた』と言われてしまったのです」

 口だけだと思って実家に帰った大野さんでしたが、実際に玄関のカギが変えられていることに衝撃を受けます。そして、これまでの自分の行動を振り返り、反省したのです。いまは、時給のいいアルバイトを見つけ、毎朝8時に起きて仕事に行くところから再スタート。

「もう、僕にはあとがありません。よく考えてみたらS子に捨てられたのも、本来は頼れるはずの親に捨てられたのも、僕のせいだと気づいたのです。いまさら遅いですが、とにかくアパートから追い出されないように家賃を払い、消費者金融にも地道に返済するしかありません

 引っ越しや転職という転機があったとしても、自分自身が変わらなければこれまでと同じだということは言うまでもありません。普段からのおこないをあらため、新天地では惜しみなく努力したいものですね。

<TEXT/山内良子 イラスト/zzz(@zzz_illust)>

特集[残念な引っ越し体験]

フリーライター。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意です

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