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「スーパードライ」発売36年で初フルリニューアルのワケを直撃。辛口への誤解も

ビジネス

飲食店と二人三脚で盛り上げていきたい

 全国の多くの飲食店では厳しい状況が続いている。スーパードライを提供する飲食店では、今回のフルリニューアルをどのように受け止めたのだろうか。

「ありがたいことに、今回のニュースを非常に喜んでいただいています。私たちとしても、飲食店さんと一緒にもう一度、美味しい生ビールを届ける取り組みができるのは嬉しいです。今はなかなか自由に飲めないからこそ、環境が回復してきたときに『やっぱり生ビールは美味いな、やっぱスーパードライ美味いな』とあらためて思っていただけるよう、飲食店で提供してもらう生ビールの品質を上げようと営業部隊も張り切っています。

 というのも、生ビールは日々のメンテナンスや注ぎ方で、大きく味が左右するんです。ビールホースやジョッキを清潔に保ち、注ぐときのガス圧を適切にすることも欠かせません。正しい知識を飲食店さんに丁寧に伝え、実践していただくことが大切です。毎年、厳格な品質審査を実施し、それにクリアしたお店には『うまい!樽生』認定店としてHPに掲載したり、認定証を掲げていただいたりという取り組みもしています」

デジタルマーケティングによる新しい試み

 さらに、IT技術や顧客データを活用した「デジタルマーケティング」にも積極的に取り組んでいる。具体的には、顧客とのOne to Oneのコミュニケーションによる関係作り(CRM:顧客関係管理)を通して、1人あたりの売上総額(LTV:顧客生涯価値)の向上を目指すという。

アサヒビール

期間限定で展開されたLINEで「スーパードライ」を気軽に送れる新サービス『SHARE SUPER DRY』

「スーパードライでは、キャンペーンなどで集めたお客様一人ひとりのLINE IDを使って、その方の嗜好や行動などを細かく分析しています。例えば、スーパードライをLINEで気軽に送れるサービス『SHARE SUPER DRY』も、そんなキャンペーンのひとつです。日頃からお世話になっている方、遠方でなかなか会えない家族や友だち、職場の同僚などに、感謝やお礼のメッセージを添えて気軽にプレゼントできると好評でした。

 また現在、新しいポイントキャンペーンを計画しています。これまでも同様のキャンペーンはありましたが、応募マークを切り取ったり、該当レシートを集めたりという手間がかかるのが難点でした。そこで、スーパードライの写真をスマホで撮るだけでポイントが貯まり、応募もスマホで完結できるよう改良を予定しています。

 お客様と一対一のインタラクティブなコミュニケーションを通して、本当にほしい情報やサービスを提供することが可能になると考えています」

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