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若者の車離れを防ぐ?ペーパードライバー講習に“運転4年ぶり”20代記者が挑戦

暮らし

 都市部の若者の「車離れ」が止まらない。ソニー損害保険株式会社の調査によれば、2022年の新成人のマイカー所有率は地方が18.6%なのに対し、都市部は7.1%に留まる。数値の背景には、都市部の公共交通機関の充実、家賃といった生活コストの負担がかかることなどが考えられるだろう。

ドライブ 車

画像はイメージです

 一方、テレワークや地方移住が注目を集めているのも事実。車に乗る習慣がなければ、免許を持っていても満足に運転できない可能性が高い。筆者もそんなペーパードライバーのひとり。自家用車を持たず、気軽に練習に付き合ってくれるドライバーもいない。「運転の必要性は感じるが、運転を練習する環境がない」ことに悩んでいた。

 そこで、年間約3500人のペーパードライバーを指導する合同会社サワムラガクの「ペーパードライバー講習」に参加し、運転に挑戦してみた

ブランク4年は「全く問題ない」

 運転免許を取得したのは約4年前。その後、運転したのは1、2回で、すっかりペーパードライバーになっていた。しかし、講師の川内健司さんには「20代と若く、ブランクも4年程度なら、全く問題なく運転できるようになる」と太鼓判を押してもらえた。

ペーパードライバー講習

講習車と講師の川内さん

 今回の講習は出張形式のため、筆者の自宅に近い、関東の某駅からスタート。車は日産の「ノート」で、簡易補助ブレーキも装着されている。練習では、隣に川内さんが乗車する形で車の乗り方・座る位置・ミラーの調節方法など、初歩の初歩から指導してもらった。

あえて「住宅街の路地」で基礎を確認

ペーパードライバー講習

 驚きだったのは最初の練習道路だ。運転の練習にチョイスしがちな広く見通しのいい道路ではなく、住宅街の狭い路地を指定された。理由を尋ねると、「人通りや対向車の少ない路地で、まず正確な運転操作や車体感覚を養う」という目的があるそう。

 路地では、内輪差や運転席から見た死角など知識的な指導を受けた後、実際に運転した。恐怖心はあったが、アクセルとブレーキ、曲がり方などの基本操作は「指導→実行→振り返り」の流れを繰り返すなかで徐々に安定。

 失敗した際でも怒鳴られたりすることはもちろんない。「なぜ失敗したかの解説」「良かった部分の指摘」など冷静ながら丁寧に指導してもらえたため、1時間程度で路地を安定走行できるようになった。

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