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くら寿司、客が途切れない「SNS映えする巨大店」の秘密。クレープや撮影スポットまで

ビジネス

ランチタイム後も客が途切れない理由は

くら寿司原宿店

見た目がインパクトあるカリフォルニアロール、アメリカで人気の味を日本人好みに調整した

 また、旗艦店限定のメニューとして、カリフォルニアロール(各264円)がある。巻き寿司の外側にマグロを乗せ、その上に揚げ玉や甘辛いたれをのせた「レッドドラゴンロール」や、海老天を丸ごと1本のせた「えびタイガーロール」など、豪快でインパクト抜群な商品も提供する。

 岡柳氏によれば、オープンから2週間ほど経った原宿店の店舗売上は、想定をかなり上回っているそうだ。

「他店舗に比べてユーザーの滞在時間が長いこともありますが、通常であれば比較的空いている15~16時ごろも、客席はほぼ埋まっている状況です。オープン当初は、最初に予約が困難なほど盛況ぶりでした」

 ランチタイムを過ぎてもユーザーが途切れないのは、「メニューが豊富だから」と岡柳氏が続ける。

来店から決済までの流れが完全非接触に

「原宿店に限った話ではありませんが、昼過ぎにベビーカーを連れたママ友同士がカフェ感覚で来店したり、学校終わりの高校生同士が訪れる光景も見受けられます。スイーツだけを食べていたり、軽くサイドメニューをつまみに来る方も多いです。

 くら寿司では限定メニューの他にも、揚げ物やうどんなどのサイドメニューも充実しているので、そのぶん店舗の来店目的も幅広いです。注文がタッチパネルで完結して、そのうえ店内も比較的賑やかなので、周りを気にせず気軽に来やすいのだと思います」

 12月から、来店から決済までの一連の流れを、完全非接触で行えるように。アプリから来店予約を行い、店頭のタッチパネルで受付、注文は座席のタッチパネルやアプリからで、会計はセルフレジで完結する。

 半個室型で非接触なため、店員と話さずに済み、1人でも来店しやすい。内観が派手だと入りづらいかもしれないが、“映えを求めていない”ユーザーにも配慮されていると感じた。店内のエンタメ性とメニューの豊富さを活かし、今後の動向を注目したい。

<取材・文/佐藤隼秀>

1995年生まれ。大学卒業後、競馬会社の編集部に半年ほど勤め、その後フリーランスに。趣味は飲み歩き・散歩・読書・競馬

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