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実家を飛び出した元調理師。コロナで収入激減も…父親の「戻って来い」に救われた

コラム

父親からの一言がきっかけで決意

父子

 転職の二文字が頭の中で大きくなっていた昨年秋のある日、彼のスマホから着信音が鳴ります。画面を見ると、それは父親からのものでした。

驚きました。登録はしていましたが、かかってきたことはそれまで一度もなかったので。大人になってから2人だけで話す機会なんてなかったから困りましたが、軽く世間話をした後、親父が『仕事は大丈夫なのか?』って聞いてきたんです。それで厳しい状況で転職も検討していると話しました。すると、『もしお前がよければ、ウチに戻って来ないか?』と言ってきたんです」

再会で関係は大きく改善された

 まさか父親がそんな提案をしてくるとは予想もしていませんでしたが、昔のように反発する気持ちにはなれなかったといいます。

「こっちの身を案じてくれているのがなんとなくわかったし、素直にありがたかったですね。その日、久々に母親に連絡して親父から電話があったことを伝えましたが、コロナの影響で売り上げが激減する飲食業界がニュースが流れるたびに『アイツは大丈夫なんだろうか?』って口癖のように話していたそうです

 結局、実家に戻って父親が経営する土木会社で働くことを決めた成沢さん。今は親子で話す時間も増えましたが「仕事の話ばかりで父親と息子というも職場の上司と部下」とまだ少し距離感があるものの、関係は大きく改善されているようです。

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