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孤独死がコロナで増加…特殊清掃バイトは1現場で8000円。“見つけたもの勝ち”の実態は

ビジネス

コロナ禍でも…現場の私たちは地獄

 高齢者に限らず、独居者の孤独死で意外と多いのが入浴中の突然死。そうしたケースにおいては「バスタブ内が“なんだかよくわからない液体”になってる」ことも少なくないため、作業はより過酷なものとなるという。

 しかし、それよりも青木さんら作業員たちの頭を悩ませているのが、週に3~4件程度あったという新型コロナウイルスによる感染死だ。

「上の人は“コロナ対策費”みたいな名目で料金を上乗せしてるから大喜びなんですけど、現場の私たちは地獄ですよ。なにせ、防護服とかないんですもん。普通の作業着にマスクとゴーグル、手袋ぐらい。だからみんな自分も感染するんじゃないか?ってビクビクしながらやってます。消毒の効果? 正直、あるかどうかは……」

現金と金券類は“見つけたもの勝ち”

遺品整理

 スタッフにろくな装備を渡さず、効果も怪しい「消毒」作業をさせるだけで、追加費用を請求しているという経営陣。現場は、感染リスクに怯えながら作業にあたっているという。

 しかし、それはあくまで日本人スタッフの場合であって「日雇いで来ている外国の人とかには、コロナの現場だとかいちいち伝えてないみたいですね」というから開いた口が塞がらない。

 とはいえ、多くの人々が敬遠する仕事だからこその旨みもまた、この仕事にはあるのだという。青木さんは続ける。

「大抵は遺品整理・処分の依頼も兼ねているんですが、その時に、引き出しの中から現金とか商品券とかが見つかることも割とあるんですよ。うちの場合、現金と金券類は“見つけたもの勝ち”みたいになっています……」

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