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UberEats配達員は清潔感がない?糸井重里氏の炎上ツイートに、配達員側の本音とは

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玄関先で「近い!キモい!」と叫ばれた

UberEats

 賢太さんは糸井氏のツイートや、そこに寄せられた賛同派のコメントを目にし、「頭髪が薄く若くもない。気をつかわないと汚いと言われそうで怖い……」と嘆く。

「以前、配達へ行ったとき、お客さんが現金決済を選択していたため、玄関で現金のやり取りをしました。そうしたら『距離が近い! キモい』と言われてしまって。お客さんは若い女性でした。お釣りを用意する問題もあるし、とにかく現金決済はツラい。以後、白い手袋を着用しています。禿げ隠しで帽子もかぶっています……」(賢太さん)

 ユーザー側は、受け渡しを非接触にしたければ、アプリ上で「玄関先に置く」、いわゆる“置き配”を選択することもできる。そもそも、客という立場を利用して言い返せない相手を罵る行為は人として許されない行為だろう。

着替えの用意や、消臭剤で対策

 賢太さんは身だしなみについて、こう続ける。

「容姿や年齢は変えられません。しかし、髭をそり、帽子をかぶるなど身なりを整えることはできます。夏場はバイクでも排気ガスや汗で汚くなります。私は替えのTシャツを用意していますし、配達バッグの中が臭くならないように消臭剤を持ち歩いていますよ。たまに自分に吹きかけたりもします」

 厳しい労働環境でも、賢太さんのように努力をしている人も確かにいる。街で見かける配達員の身なりが気になることはあるかもしれないが、まずはその裏にある苦労を想像してみてほしい。

<取材・文/逆撫太郎>

東京都出身。高校中退後、多くのアルバイトをしながら、惨めな人生経験を積む。バックパッカーとなり毎年海外へ出陣する。国内外より物品を仕入れて日本で物販に専念しつつ、よりよい人生を今も模索し続ける中年男性!

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