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「困った部下」が面白いほど変わる対話のポイント。外資系の上司も実践

学び

 春は人事異動の季節です。「自分には部下なんていないから」という20代のあなたも、晴れて「上司」となる可能性があります。しかし、上司の悩みの9割は「困った部下」のことと聞かされたら、せっかく昇格したのに気持ちが萎えてしまうかもしれませんね。残念ながらそれが現実なのです。

悩む会社員

画像はイメージです(以下同じ)

・自分の頭でちっとも考えず、いつも指示待ち。
・出世に興味ゼロ、仕事へのモチベーションが低い
・陰でいつも上司、会社の悪口を言っている

 そんな“今どきの部下”を、どうすればあなたにとっての「戦力」に変え、成長させられるのか、腕の見せどころでもあります。大手の国内有名企業、外資系企業からベンチャー企業まで、さまざまな規模・業態の企業の「悩める上司たち」にコーチングを実施してきたプロ・コーチの林健太郎氏にその秘訣を聞いてみました。

※本記事は『できる上司は会話が9割』(三笠書房)から再編集し、抜粋しました。

「困った部下」の原因は上司かも

 部下が「無理です!」「できません!」「どうしたらいいかわかりません」と諦めの言葉を口にしてきたとき。あなたが上司なら、どんな対応をしますか? そんな言葉を聞いた途端、「仕方ないヤツだな! 俺がなんとかしなければ!」と、山積みの自分の仕事を一旦止めて、解決策をすぐさま考えて部下に指示を出す。果てはその部下の仕事を引き受けてしまっている上司が意外に多いのです

 忙しくなるのは上司のあなた。部下は「申し訳ありません」と上辺は恐縮していても、内心「しめしめ……楽勝、楽勝」と笑っているかもしれません。なぜなら、困ったことがあれば、上司にふってしまえば、あとは上司が何とかしてくれることをわかっているからです。 

 そう、あなたは部下にとって「チョロい上司」なのです。それでは部下がいつまでたっても自律せず、成長しません。そして、あなたの仕事は増え続ける一方です。少し意地悪な言い方をすれば、「困った部下」をつくっているのは、上司にもその原因があるのです。

部下に解決策を与えるのはやめるべき

上司 部下

 それでは、部下が仕事で困ってあなたに相談しに来たとき、具体的にどうすればいいのでしょうか。その答えは、逆説的ですが「答えない」というスタンスを貫き通すことです。誤解してほしくないのですが、何も「部下を無視しろ」と言っているわけではありません。

 部下との対話自体はしていただきたいのですが、あなたの答え方を変える必要があるのです。これまでのようにあなたが解決策を考え、それを部下に与えるという行為はスッパリやめてください。

 その代わり、部下本人が自分の頭で解決策を考えざるを得なくなるような対話の流れを作っていくのが大事なポイントです。そのためには、ちょっとした2つのスキルが必要です。

できる上司は会話が9割

できる上司は会話が9割

「部下がいつも受け身で、自分で考えて動かない」「きちんと指示したのに、部下がその通りにしない」そんな「困った部下」が戦力に変わる、コーチングの「すごい会話」が身につく

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