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アマゾン「音声コンテンツ事業」の勝算。有料会員は昨年の2倍超に

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若手ビジネスマンには自己啓発系が人気

 現在、Audibleでは約40万ものオーディオコンテンツを扱っている。若手ビジネスマンにおすすめの作品について、宮川氏は「Audibleのユーザーは20~40代の男性が多く、ビジネス教養や自己啓発系の音声コンテンツがよく聴かれていますね」と語る。

「NewsPicksの『未来を読むための歴史講座』や『アートビジネス解体新書』、『柳瀬博一のリベラルアーツ入門』といった作品は、リテラシーや教養を身につけるのにおすすめです。また、これからのビジネスの潮流を掴むなら幻冬舎の『あたらしい経済』シリーズも知識を得るには有用なコンテンツだと思います」

 とはいえ、そんな“意識高い系”には正直抵抗感を抱いてしまう読者もいるだろう……。

 そんなオーディオブック初心者は、まず1時間以内のショートコンテンツから入るほうがいいという。筆者もAudible版のジョージ・オーウェルのSF小説『1984』を視聴するためにダウンロードしたものの、総再生時間が16時間15分にも及び、途中で挫折してしまった。

まずは短いコンテンツから入って

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NewsPicksのアーカイブコンテンツはビジネスマンにおすすめだという

「いきなりとっつきにくい小説や物語を選ぶのではなく、最初は“耳を慣らす”意味でもショートコンテンツを選び、聴く力を養うといいでしょう。ユーザーの動向を分析しても、最初は再生時間の短いコンテンツから入って、その後2か月くらい経ってから長編の小説などのコンテンツに移っている傾向があります。

 慣れてくれば、倍速再生でも内容を聴き取れるようになり、『速読ならぬ速聴』も可能になってくる。そうすれば長編作品でも、時間を短縮して聴くことができ、より多くのコンテンツが楽しめるようになっていくと思います」

 コロナ禍での巣篭もり需要の高まりから、Audibleを取り入れるユーザーも増加している。2020年4月以降から急速にユーザーの拡大が見られ、2020年12月時点で日本における有料会員数の伸びは、昨対比で2倍成長を遂げているという

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