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大企業と中小企業、どっちが社員に「還元」している?今さら聞けない会社へのギモン

コラム

 企業は相次いで冬のボーナスカットや給与減を発表するなど、会社と労働者という関係を露骨に突きつけられた1年となった。しかし、よく考えてみると、給与や会社組織、雇用の仕組みについて意外と知らずに働いていないだろうか? そこで、「会社へのギモン」ばかりの“社畜太郎さん”とともに「会社の基本」をプロに学んでいきたい!

会社へのギモン

写真はイメージです

会社くん…日本生まれ、日本育ち。会社の仕組みを知り尽くす。労働者によりよく働いてもらうため、研鑽(けんさん)を重ねる日々を送っている

社畜太郎…会社の待遇にやや不満がありながらも「転職するほどでは」という意識低い系会社員

給料ってどう決まっているの?

 意識低い系会社員の社畜太郎、まずは給料の仕組みを“会社くん”と識者から学ぶ。

会社:そもそも、どうやって給料が決まるか考えたことはある?

太郎:うーん、上司の評価というか、ゴマすり具合でとか?(笑)

中小企業診断士・坂田岳史(以下、坂田):日本企業では勤続年数や年齢に応じた賃金カーブをベースに、能力給や手当をプラスするのが一般的です。

「業績連動型」は優秀な人材が残りやすい

会社へのギモン

現在、賃金のピークを迎えるのは55歳ほど。年功序列の給与体系では「自分のほうが働いているのに」という事態も珍しくない

組織マネジメント専門家・安藤広大(以下、安藤):一方で年功序列ではなく、貢献度に応じて給料で分配するような業績連動型の企業も増えていて、年次ではなく結果で評価して還元するほうが優秀な社員が残り、いい組織になります。

太郎:確かに後輩のルーキーが、“不要不急”な50代社員を見て転職しようかボヤいてました。

会社:ちなみに定期昇給とは別にベースアップ(ベア)というのもあって、賃金カーブに関係なく、物価上昇などに対応するため全年齢一律に基本給が上昇するんだ。ベアなどを巡り、労働組合と会社側が折衝するのが「春闘」だよ。

太郎::一律基本給アップはでかい。ウチはベア関係なさそうだけど。

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