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元ワコールの28歳女性が、焼き芋屋を始めたわけ。選挙にも出たパワフル人生

ビジネス

 2018年、都内を中心にワゴンで焼き芋の販売を開始した「秘蜜な焼き芋屋」。従来の焼き芋の概念を大きく覆し、美男美女がピンク色のワゴンで焼き芋を販売するおしゃれでかわいい焼き芋屋さんとして注目を集めています。

釜谷あすり

インタビュー取材を受ける釜谷あすりさん

 今回、取材した女性起業家の釜谷あすりさん(28歳)は、秘蜜な焼き芋屋さんのオーナーでもあり、自身が立ち上げた協会の代表理事、ライブ配信プロデュース会社の執行役員、さらには自由民主党渋谷区総支部女性部副部長として政治にも従事しています。

 今年28歳を迎えた釜谷さん。2015年に新卒で大手企業に就職後、転職を経て、独立・出馬と、5年で多くの経験をしていますが、なぜこのような働き方を選んだのか。今日に至るまでの経緯と、現在の心境、そして今後のビジョンを語ってもらいました。

大手上場企業から独立を志したきっかけ

 釜谷さんは新卒で婦人用肌着大手ワコールに入社し、1年半後にはリクルートに転職。そしてわずか5か月で独立したそうですが、そもそも新卒で就職した理由は何だったのでしょうか?

「一度は誰もが聞いたことがある会社に入り、その巨大組織になった経緯を知ったり、そこで実際に働く経験をしたりしたいという思いから、有名・大手・上場企業に入社する!と、強く決めていました。ワコールも、リクルートも本当にいい会社でした。どちらの会社でも企画を出す機会をいただけて、何もないところから何かを始めるという経験をたくさん積ませてくれたんです」

 24歳で独立に至った理由についても「ゼロの状態から1にする世界に行きたかったからです」と語ります。

「違う環境でキャリアアップを図りたいと思ったんです。独立や起業している人を見るたびに、その思いは強くなりました。それに、ライブ配信の収入が会社のお給料を超えたのも、独立を決めたひとつのきっかけになりました。配信する側から人をサポートして育てる裏方にまわりたいと思ったんです」

直感型だからこそ、事前調査を大事に

焼き芋

秘蜜な焼き芋。現在はコロナ支援で4本入り が税込み1,996円(送料別)で、ネット購入できる

 そんな彼女ですが、独立後はあることを意識しているという。

「私は、自他ともに認める直感型の人間で、『これはいけそう!』『こうしたらおもしろそう!』という感覚を大切にしています。ただ、実はものすごい計画魔でもあります。リスクを負わないためにも、100%の確信がないと踏み切らないので、入念な調査を欠かさないようにしています

 たとえば、ライブ配信に関しても、釜谷さんは1年間かけて7つの配信アプリを経験したそうです。

「今、ライブ配信のプロデュース会社で執行役員をし、ライバーさんの育成をしていますが、このときの経験がかなり活かされています。やはり、プロデューサーを名乗る以上、何か実績が必要だと思って配信を頑張っていました。

 秘蜜な焼き芋とライブ配信事業はしっかり形になっていますが、調査の段階で形にできず断念したものは数多くあります。なかには、数か月単位で切り上げたものもありますよ。直感も大切、そしてその直感が実現できるかを調査することも大切。直感と調査、この2つは、今も大事にしています」

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