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「会話が苦手」でも話が続くフレーズを、元コミュ障アナウンサーが伝授

暮らし

(3)魔法の言葉「HOW」を活用しよう

ビジネス 疑問

 質問を投げかけるのは会話を継続させるための基本スキルですが、「5W1H」のうち一番使えるのが「HOW=どうやって」です。「なぜ・どうして」と聞くところを「どうやって」に変えると、話が広がっていきます。

 それは、相手が「単語」で返答するのではなく、描写として「文章」で答えなくてはならないからです。より具体的で面白い情報を話してくれる可能性が高まります。

【具体例】
×自分「〇〇さんは登山が趣味なんですね。なんで山がお好きなんですか?」
 相手「ええまあ、何となく昔から……」

〇自分「〇〇さんは登山が趣味なんですね。山って、どうやって登るんですか?」
 相手「山にもよりますね。この間行った〇〇山は、まず登山口まで車で行くんですけど……」

 本当は「WHY」で答えを聞きたい場合でも、HOWを経由したほうが、深くて本質的な返答にたどり着けたりもします。ぜひ、試してみてください。

自分を必要以上に責める必要はない

 コミュニケーションがツラいと感じるのは、コミュニケーションに価値を感じているから、ともいえるのではないでしょうか。大事に感じているからこそ、失敗が怖い、傷つくのが苦痛なのだと思います。

 冒頭でもお話しましたが、コミュニケーションは、決して「誰でもできて当たり前」のものではありません。例えばうまく泳いだり、字をきれいに書いたりするのと同じように、コミュニケーションだって、練習しなければうまくなりません。ですから、うまくできない自分を必要以上に責めたり、落ちこんだりする必要はないのです。

 会話は、ほんの少しの工夫と日々の練習で、誰でも上達することができます。お話したような武器を使って、ぜひそのための一歩を踏み出していただきたいと思います。

<TEXT/ニッポン放送アナウンサー 吉田尚記>

【吉田尚記】
1975年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。ニッポン放送アナウンサー。ラジオ番組でのパーソナリティのほか、テレビ番組やイベントでの司会進行など幅広く活躍。「マンガ大賞」発起人となるなど、アナウンサーの枠にとらわれず活動を続けている。著書に『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』(太田出版)、『あなたの不安を解消する方法がここに書いてあります。』(河出書房新社)など
Twitter:@yoshidahisanori

1975年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。ニッポン放送アナウンサー。ラジオ番組でのパーソナリティのほか、テレビ番組やイベントでの司会進行など幅広く活躍。「マンガ大賞」発起人となるなど、アナウンサーの枠にとらわれず活動

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