コロナ倒産が600件に迫る勢い。過去最大の倒産ラッシュとなる業種も
元々業績が悪化していた企業も多い
最後に経営コンサルタントの森泰一郎氏に今後の見通しについて語ってもらった。
「ボーナスカットやアルバイトのシフトに入れないといった人も多くなり、8月の有効求人倍率は1.04倍と前年同月に比べて大幅低下。それによって消費も停滞する懸念があり、企業も大きくダメージを受けています。
地方にもこの流れは波及しています。大阪府では、安全ブレーカーや漏電遮断器を出がける『旭東ホールディングス(株)』(負債額:約64億円)が東日本大震災の頃から業績悪化がみられ、今回の新型コロナウイルス感染症が拡大した中国関連の生産が大きく落ち込んだことが原因で、破産手続きを申し立てています。
このようにもともと業績が悪化していた企業が新型コロナウイルス感染症拡大によるあおりを受けて追加の借入が起こせずに倒産したものが多いですね。それ以外では飲食業やホテル・旅館業、アパレルなど一定の業界で集中的な倒産が起きている状況です」
来年の中頃に急速な倒産ラッシュも?
「政府の積極的な融資がいつまで続くかは明らかではありません。政府の財布にも限界があるし、倒産するべき企業が倒産しないという『ゾンビ企業』を税金で補填することに否定的な意見も多いです。日本銀行のデータ(日銀短観2020年7月)では、中小企業の手元の現預金は売上の10.5か月分とされていることから、年明けごろから売上が大きく低下した企業の現金が枯渇しはじめ、来年の中頃くらいから倒産が急速に増えるという懸念はあります。
それまで政府の融資が続くか、コロナウイルスワクチンが承認され、普及が始まらなければ、リーマンショック時のような倒産ラッシュの暗い時代になりかねません」
<TEXT/菅谷圭祐>