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「結婚式をやりたくない」24歳新婚妻の本音。コロナ禍は追い風に…

暮らし

 新型コロナウイルスの感染拡大によって大きなダメージを受けた「ブライダル業界」。大人数が集まるため、結婚式・披露宴の中止、ないしは規模の縮小を余儀なくされている。業界からの悲鳴が聞こえる一方、一部の若者からは「コロナのおかげで『ナシ婚』希望の理由を話しやすくなった」という声も耳にした。

ナシ婚

24歳の新婚女性・北川美月さん

 入籍をしても挙式・披露宴を行わない、いわゆる「ナシ婚」体験をした24歳の新婚女性・北川美月さん(仮名)に、その本音を聞いた。

コロナ禍でも結婚はためらわなかった

 北川さんは、まだコロナの影響が色濃く残っていた7月に入籍。コロナの影響でも結婚をためらうことはなかったという。

もともと、コロナ真っ只中の4月ごろ、夫に求婚されたんです。当時は結婚を前提に付き合っていたわけではなかったんですが、すでに同棲していて、相手のことはよく分かっていた。気が合うのかもなという感覚もあり、結婚に同意しました」

 2人はともに大卒2年目。加えて、北川さんは物流関係の大手企業に勤務しているものの、夫はフリーランスだという。夫の稼ぎや将来面での不安はなかったのだろうか。

「確かに夫の収入は特段多くありません。ただ、私が当面は妊娠・出産などを考えていないこともあり、夫婦二馬力で働いていけば収入面は問題ないかなと。2人とも学生時代から節約志向が強く、貯金が合計で500万円くらいあったことも結婚の後押しになりました。人ともコロナ禍で会社や業務にほぼダメージがなかったため、将来的にコロナの影響はそれほどないだろうとも判断しました。むしろ、コロナ禍で余計な飲み会や外出が減り、結婚資金を厚めに確保することにもなりましたね」

 さらに、コロナ禍での結婚に関して、こうも語ってくれた。

「もし、コロナが原因で気持ちが揺れているなら、厳しい表現ですが、結婚そのものをもう一度、考え直してみてもいいかもしれません。これからコロナを上回る危機が訪れる可能性がないとは言い切れませんし、それを一緒に乗り越えられそうもない相手を人生のパートナーに選ぶのはどうなんでしょうか」

夫婦間ではすぐ“ナシ婚”と決まった

恋愛 結婚

※イメージです(以下同じ)

 愛情だけでなく、現実面でもお互いに話し合い、結婚に踏み切った北川さん。お互いの両親とは家族ぐるみの付き合いがあり、親への紹介は問題なく終わった。

「普通は結婚と決まれば、結婚式の準備をすることになると思います。ただ、私たち夫婦の場合は初めから式をしない前提で動いていました

 今年はコロナ禍ということもあり、結婚式をしたくてもできなかった新婚夫婦が非常に多いのは容易に想像できる。しかし、北川さん夫婦は、「コロナで式を断念した」わけではないという。

「コロナは一切関係なく、私の『結婚式をしたくない』という強い希望を夫に聞いてもらった結果なんです。夫も式に思い入れはなさそうだったので、夫婦間ではすぐ“ナシ婚”と決まりました」

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