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テレ東「家ついて」出演の中国人モデル、都市封鎖中の武漢の様子を語る

暮らし

「現実を受け入れられず、ずっと泣いていた」

――コロナのせいで飛んでしまった仕事もかなりあったのでは?

YOKO:はい。最初はただただ、落ち込みました。実は好きなアーティストさんとのお仕事も決まっていて……。それなのに、全部キャンセルになり、現実を受け入れられず、ずっと泣いていました。受け入れられるまでは家のソファで、ただぼうっとしていました。

 母はコロナのPCR検査をする仕事をしていましたし、その後は仕事よりも生きていられるか心配になり、朝から晩までコロナのことしか報道がなく、生きていることに精一杯。食材の心配もありました。とはいえ、何か月も続くものではないともどこかで思っていたので、知識の勉強、映画や読書をしました。

――大変な状況でも、もうまく適応していったのですね。

YOKO:後半になると慣れてしまい、その中で自分にとって居心地がいい生き方を見つけたような気もしました。でも封鎖が終わっても、日本にはすぐ戻れない。でも実家にいてもできることがないので、上海に行くことを決めて引っ越しをしました。

 今回のことは本来ではあればあってほしくないことで、思い通りに日本で頑張りたかったけれど、それはそれで新しい道に導いてくれた気もするんです。上海での今の生活では新しい友だちも作れたし、仕事の面でもいろいろなことが始まっている。そういう経験があることで、もっと豊かな人間になれそうだなというのが最近の正直な気持ちです。自分の人生に良い影響を与える、新しい栄養剤をもらったような気分です。

日本には「すぐにでも戻りたい」

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今回は上海からリモートにて取材を受けてくれた

――かなりポジティブに変換できているんですね。今の上海での生活はどうですか?

YOKO:モデルやろうとしたら、今一番チャンスがある場所が上海なんです。まだ正式なお仕事はできていないのですが、ファッション業界やカメラマンに友だちがいて、新しい友だちもできて、頑張っているところです。

――上海ディズニーランド・リゾートは3月の段階で早くもホテルなど一部の営業を再開していて、それを考えるともう活気に満ちていそうですね。

YOKO:そうです。もう自由です。もう元通りですね。上海だけでなく、中国全体でコロナの影響はもうあまり感じないです。武漢ももう自由ですし、もちろんみんなマスクは着けていますが、そこまでコロナという言葉に影響を受けたり、左右されてはいないですね。

――人々の日常が戻った一方で、さまざまな店舗が潰れてしまったとのことで。

YOKO:武漢に限らず、上海でも街を歩いていると、かなり閉店しているお店はあります。老舗も閉まっているところがかなりあります。経済的な影響は、今も続いていると思います。

――日本への未練はないですか?

YOKO:本当はすぐ戻りたいです。でも今の生活にも未練があるし、友だちも環境も楽しいから、もし戻ることになれば複雑な気持ちになりますよね。

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