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最強クレカ「LINE PAYカード」が改悪!? 新規約と現状の次に持つべき1枚を解説

コラム

 年会費無料のJCBプリペイドであるにもかかわらず、還元率2%という衝撃的なサービス内容で、2016年3月からサービスを開始し、クレジット業界のトップに君臨していたLINE PAYカード

 しかしながら、2018年5月31日をもって一律2%還元を終了するというアナウンスがありました。そこで今回は、6月からの新インセンティブプログラム「マイカラー」制度の解説と、今後の対策について考えていきたいと思います。

そもそも、なんで終わっちゃったの?

LINE PAYカード

LINE pay公式アカウントより

 とにかく終了が残念なLINE PAYカードですが、このアナウンスは必然とも言えます

 通常のクレジットカードであれば、年会費やキャッシング・リボ払いの利息といった点で利益を上げ、その利益をポイントやキャッシュバックといった形で還元することが可能ですが、プリペイドカードであるLINE PAYの収益は決済時に加盟店から支払われる手数料のみ。

 基本的に、加盟店からの手数料は平均して3%前後と言われています。

 2%をポイントとして還元しているLINEに入ってくるのは決済額の1%。ここからサービスを維持するための諸経費がかかることを考えると「使われた分だけ赤字」であったと推測されます。
 
 そして2018年4月20日に発表されたLINE Pay株式会社の決算公告を見ると、27億4000万円もの赤字決算となっています。やはり今までのポイントシステム自体に無理があったことがわかります。

 とはいえ、LINEも営利目的の企業ですから、何の考えもなく大盤振る舞いの還元をしたわけではなく、あくまでLINE PAYのサービスを周知してもらうために破格のポイント還元を設定し、27億円をかけて宣伝をしたと見るべきでしょう。

新たなシステム「マイカラー」とは?

 では、LINE PAYは6月からどう変わっていくのでしょうか。

 新しく導入されるのが、「マイカラー」というランク制のシステム。

LINE payカード

ランクはホワイト、レッド、ブルー、グリーンの4つ

 1か月の利用状況や決済額に応じてユーザーは、ホワイト・レッド・ブルー・グリーンの4つのランクに分けられます。ランクを決める利用情報の集計は毎月20日締め、ランクの反映は毎月1日となっています。

 ホワイトはポイント還元率0%、レッドは0.5%、ブルーは1%、そして最高ランクのグリーンは2%。というランク分けになっており、今まで通りの還元率を享受したければ、グリーンランクを目指すことになります。

 では、そのランクは一体どのようにして決まるのでしょうか。

 LINE PAYカードの新規約。単純に「たくさん使えば使うほどランクが上がる」のであれば、支払いを集約させればいいのですが、そういうわけにもいかないようです……。公式サイトの「Q&A」には、

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■公式サイトの「Q&A」より

Q:LINE Payでたくさん支払いすれば、グリーン(LINEポイント最大)になれますか?

A:ユーザー全体の利用状況を元に個人のアカウントを判定するため、必ずしも上がるとはいえません。そのため、全体の利用状況により、各ユーザーの月々の「マイカラー」は変動いたします。
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ランクの基準は曖昧な“相対評価”

 つまり、ランク決めは決済額による絶対評価ではなく、自分が全ユーザーの中でどの位置に属しているかで判定される“相対評価”です。

 あまりLINEに貢献していないユーザーが多ければ、少しの労力でランクは上がると思われますが、いわゆる“ガチ勢”が多ければ、ちょっとやそっとの利用ではなかなかグリーンまで上がれない可能性もあります……。

 また、同ぺージの「Q&A」には、

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■公式サイトの「Q&A」より

Q: 各カラー判定の元となるサービス利用には何がありますか?

A:前月までの、QR/バーコード支払い、「LINE Payカード」支払い、オンラインショップでの「LINE Pay」残高支払い、「LINE Pay 請求書支払い」、送金、自販機での支払い、「LINE Pay 外貨両替」、「韓国ATM両替」などのご利用状況を元に判定されます。
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 との記述も。ネットでは「ランクの基準が明確化されておらず、どれだけ使えばいいかわからない」「還元率2%が苦しいのはわかるけど、ユーザー離れが加速しそう」など、ユーザーから厳しい声が挙がっています。

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