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小田急「通勤ロマンスカー」が人気。本厚木行きに乗ってみた

暮らし

需要が高いビジネスロマンスカー

 千代田線内は先行列車の追い抜きがなく、平行運転。先行の準急本厚木行きに追いつかないよう、ほぼ定速で走る。安定した遅い走りが不思議と心地いい。

 18時27分、オフィス街の大手町に到着。6号車と7号車は先頭車同士なので、「車両連結部です。出入口はありません。御注意ください」という注意喚起の放送が流れる。霞ケ関を除きホームドアが整備されているので、その必要はなさそうに思える。

 官庁街の霞ケ関で相席。オシャレな街の表参道で、私が乗車する7号車は9割程度埋まる。新宿まで遠回りしなくてもいいことが乗客のハートをつかみ、需要の高さを表している。小田急の特急料金に東京メトロの特急料金210円を加えても、割高感がないのだろう。

特急ロマンスカー

平日夕方の新宿発は発車前に満席になることが珍しくない模様

 18時49分、代々木上原2番線で運転停車(客扱いしない停車のこと)へ。乗務員交代後、18時50分に発車し、ここから小田急小田原線へ入る。平日18時台から21時台まで、下り特急ロマンスカーの代々木上原―相模大野間は約15分間隔で運転されている。18時以降の新宿発は〈ホームウェイ〉、千代田線北千住・大手町発は〈メトロホームウェイ〉に統一され、“ビジネス特急”を表す。

 一方、JR東日本でも新宿―小田原間に〈ホームライナー小田原〉が運転されているが、下り2本のみ。線路容量の関係からか、増発が困難なようである。相鉄・JR直通線の開業で、“増発困難”に拍車がかからなければよいのだが。

町田で急行小田原行きに接続できないものか

特急ロマンスカー

多摩川の夜景。武蔵小杉のタワーマンションらしき明かりが見える

 小田原線に入り、特急らしいスピードに期待したが、意外にも複々線区間は思ったほど上がらない。経堂で先行の準急経堂行きを追い抜いても変わらず、多摩川上で停止信号のため止まってしまう。

 運転を再開し、登戸で複々線が終了。スピードが上がらないまま、19時12分、定刻通り新百合ヶ丘3番ホームへ。隣の2番ホームは急行小田原行きが定刻より1分遅れで発車していった。隣の1番ホームは各駅停車本厚木行き、向かいの4番ホームは多摩線の各駅停車唐木田行きにそれぞれ接続する。

 特急ロマンスカー〈メトロホームウェイ41号〉本厚木行きは、2分停車し、定刻より1分遅れの19時14分に発車。急行小田原行きが遅れた影響なのか、スピードが上がらない。

 町田には定刻通り19時24分、2番ホームに到着。ここで多くの乗客が降り、空席が増えてゆく。隣席の乗客もここで降りた。

 向かいの1番ホームで急行小田原行きが発車。次の相模大野で追い抜くかと思ったら、姿がなく、江ノ島線の各駅停車片瀬江ノ島行きが発車していった。このダイヤに私は首をひねる。町田で急行小田原行きに接続することで、相模大野で各駅停車片瀬江ノ島行きに乗り換えられる。利便性の向上につながるのではないだろうか。

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