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デキる人は「PDCAサイクル」を全てやろうとしない

学び

 あなたの仕事がなかなか終わらない理由。それは、あなたが“仕事肥満体質”だからかも?

仕事

※画像はイメージです(以下、同じ)

 働き方改革によって、仕事が楽になるはずなのに、なぜかこれまで以上に忙しくなった、大変になったという声をよく聞きます。

 もし、あなたがそういう状態に陥っているのであれば、無意識のうちに自分自身で仕事をどんどん増やしてしまっている可能性があります。よかれと思ってやっていることがかえって自分の首を絞める仕事の仕方になっているのです。

 この“仕事肥満体質”を脱却する方法について、新刊『仕事が早く終わる人、いつまでも終わらない人の習慣』(あさ出版)著者であり、研修や講演、コンサルティングを通じて3万人以上を見てきた吉田幸弘氏に解説してもらいます(以下、吉田氏の寄稿)。

早く終わる人は「見切り発車」をする

 事前準備、事前調査はしっかり行うこと。

 上司や先輩に、そう指導された人も多いでしょう。たしかに計画はきっちり立てるに越したことはありません。しかし、新しく取り組む仕事の場合は、「動かしてみなければわからない」という面が多分にあります。

 つまり、限度が必要です。たとえば、電子決済のシステムをホテルに提案するという新規案件について、AさんとBさんに取り組むよう指示があったとします。

 進めるにはまず、電子決済システムが「ホテルに合ったシステムだ」という仮説を検証する必要があります。しかし、実際にホテルにそのニーズがあるかどうかはアプローチしてみなければわかりません。ホテル業界が興味を示さなければ、これは絵に描いた餅になってしまうからです。

 Aさんは、電子決済システムが「ホテルに合ったシステムだ」という仮説を盲目的に信じ、実際の営業計画・販促計画・販売予測を細かく立てるべく、事前準備に取り組んだところ、膨大な時間を費やしてしまいました。

 一方、Bさんは、電子決済システムが「ホテルに合ったシステムだ」という仮説を立てたらすぐに見切り発車し、ホテル業界へアプローチしました。というのも、電子決済のシステムは、ホテルによって必要性が異なることから、詳細は相手のニーズを聞いて仕上げればいい、と考えたからです。

 さらに商品やサービスの「売買」が発生する場所のどこかに必ずニーズがあるはずだ。ホテルがダメであれば、違う業界へ営業しよう。そんなこともBさんは考えていました。その結果、準備がある程度済んだ段階で素早く動き出したBさんが、早々に契約を取ることに成功したのです。

時代の流れを意識して高速PDCAで仕事する

PDCA

 現代は変化のスピードの激しい時代です。インターネットの発達によって、ビジネスモデルが模倣されやすくなっており、あなたが思いついたビジネスモデルを、ライバルである他の誰かも思いついている可能性があります。

 事前準備はある程度整えたら、案件を成立するために動いてみることです。

 こうした時代に重要なのは、いかに速くPDCAを回して仕事をしていくかということです。売上増や生産性アップ、目標達成に向けて、業務改善をしていくプロセスとして、「PDCAサイクル」があります。

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