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シャープ、再建完了へ。社員が寄せた「危機当時の労働環境」

ビジネス

 シャープが6月11日、みずほ銀行と三菱UFJ銀行が保有している優先株を自己資金で買い取り、消却すると発表した。

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※画像はイメージです(以下、同じ)(C) Alexey Novikov

 今回の買取により、シャープは経営再建のめどが立った形となる。

シャープ、経営再建までの道のり

 シャープは2012年にテレビ事業の不振などから、経営危機に直面。以降も立て直しは進まず、2015年の3月期決算では2000億円以上の赤字を計上、2016年には台湾の電子機器メーカーの鴻海(ホンハイ)精密工業に買収された。

 今回、買取が発表されたみずほ銀行と三菱UFJ銀行が所有する優先株とは、巨額赤字を計上した2015年に債務を振り替える形で発行したものになる。2行が所持していた優先株は、議決権を持たない代わりに、配当金が高めに設定されているというもの。また、今年7月以降は普通株へ転換できる権利も発生する予定でもあった。

 シャープは、計2000億円分が発行されていた優先株について、今年1月に約850億円分を、今回は約970億円分を買い取る。配当金の大きさから、優先株は経営危機時代の「負の遺産」とも言われていたが、今回の買い取りで優先株はすべて消却される形となる。

 シャープの戴正呉会長兼社長は、会見において「(今後は)親会社の支援をあまり受けず、もっと独立性をもって頑張りたい」とコメントしている。

シャープが生みだした商品の数々

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※「シャープ」公式サイトより

 経営危機から見事に回復したシャープ。ここで、これまでに同社が世に生み出してきた商品をいくつか紹介したい。創業当初に生み出された商品として「徳尾錠」と「早川式繰出鉛筆」は外すことができないだろう。

 徳尾錠とは、穴がなくてもベルトを好きな場所で留めることができるバックル。創業者の早川徳次氏が映画で出演者のベルトがだらしなく垂れているところから、発明のヒントを得た。徳尾錠は新案特許を取得し、大量注文が入ったことによって1912年の独立開業に至る契機となった。

 早川式繰出鉛筆は、その呼び名ではピンと来る人はいないかもしれないが、現在はシャープペンシルと呼ばれており、知らない人はいないだろう。なお社名のシャープは、この発明から来ている。まさにシャープの代名詞とも言える発明だ。

 発売当初、早川式繰出鉛筆は「軸が金属で冬に冷たい」「和服には向かない」などと不評だったが、海外からの注文が殺到した。

 シャープペンシルの大ヒット後、戦火に見舞われるも1953年には国産テレビ第1号、1962年には国内初の量産電子レンジを発売するなど、戦後も時代の先端を行く商品を次々と発表してきた。なお、近年では2000年に業界初となるカメラ付き携帯電話を発売している。

 時代をけん引し、日本を代表する電機メーカーのひとつであるシャープ。「Yahoo!ファイナンス」によると、従業員は1万2518人、平均年齢は44.6歳、平均年収は759万円と公表されている。「平成29年分 民間給与実態統計調査」によると、40代前半の平均年収は467万7000円で、同年代の平均を大きく上回っている。

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