100均アイテムだけで風呂・トイレ掃除。漂白剤の正しい使い方は?
見て見ぬふりの“サボったリング”ともお別れ
続いて教えてもらうのは、トイレ掃除のテクニック。トイレで真っ先に思い浮かぶのは、溜まった水のフチにできた黒ずみ、通称“サボったリング”ですよね。
「サボったリングの原因は、尿石(尿の成分がこびりついたもの)と雑菌の繁殖。これもこすり落とさないといけないのですが、『先端のやわらかなブラシ』を使うことがポイントです。硬いブラシは便器に細かな傷をつけ、かえって菌が繁殖する原因を作ってしまうのです」
こすっても落ちないレベルの汚れは、どうすればいいのでしょう?
「トイレの汚れの主成分はアンモニア。つまり、アルカリ性なので、酸性洗浄剤を上手に使うことがキレイになる近道。手軽で安全に使える酸性洗浄剤といえば、『クエン酸』です。これも100円ショップで買うことができます。
そして、しつこいサボったリングの落とし方は、まずバケツ1杯分のお水を便器に流します。すると、いつもより水位が下がってサボったリングが露わになるので、目の細かい仕上げ用サンドペーパー(#2500~#3000番)にクエン酸をつけて軽くこするだけです」
壁や床への飛び跳ね汚れには「クエン酸スプレー」
立って用を足す男性は、壁や床への飛び跳ねも気になるところ。
「『クエン酸』は、ニオイの一因でもある壁の飛び跳ね汚れにも効果的。水200ミリリットルに対して小さじ1の割合でスプレー容器に溶かして、それを掃除シートに吹き付けて壁を拭くだけで、消臭・除菌ができます。
このクエン酸スプレーは、水垢落としにも活用できるので、洗面所やお風呂にも活用してみてください」
お話を聞いてみると、道具はほぼ100円ショップで揃えられるようで、カビ対策は意外にも簡単そう。ちなみに使った道具は、乾燥させて(天日干しだと理想的)からしまうのが清潔に保つコツだそう。溜め込んだお風呂とトイレの汚れ、この機会に撃退しちゃいましょう。
<お風呂編>
・お風呂掃除の必須アイテムは「ブラシ」と「漂白剤」
・タイル目に生えたカビには酸素系or塩素系漂白剤
・風呂フタには「みぞブラシ」が便利
・赤いヌルヌル(赤色酵母菌)はお湯に溶かした酸素系漂白剤で予防・殺菌
・排水口掃除には「急須用の注ぎ口洗いブラシ」
<トイレ編>
・トイレの汚れには「クエン酸」を水に溶かして作ったスプレーが便利
・サボったリングには「先端のやわらかなブラシ」を使用
・頑固なサボったリングは、仕上げ用サンドペーパーにクエン酸をつけて軽くこする
<取材・文/阿形美子>