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NHK、30億円の赤字予算。年収や出世基準に、職員たちの本音は?

ビジネス

受信料回収を行う社員の本音は…

 また、テレビ局とはいえ、制作畑ではない人もいる。受信料回収を統括する部門の職員からは、不満の声も。

「やりがいは見つけづらい。私の仕事は料金の回収が主な業務であり、テレビ局で働いているという自覚は生まれないと感じる。上司が右といえば右、左といえば左と言わなければならない風土なため、今後の協会人生が心配である……。

 転勤が3年から5年に一回のペースで繰り返され、管理職になると2年周期。本部に行けるか行けないかは協会内政治次第。実力が試されない仕事なだけに、誰にでもいい顔をしていれば出世はできる。できなかったとしても一定水準以上の給与はもらえる」(企画営業/20代前半男性/正社員/新卒入社/3年未満/投稿時に在職/400万円/2017年度)

 受信契約や料金の回収は非常に重要な業務であるはずだが、やりがいを見出せないと嘆く声もあるようだ。

残業・休日については満足している社員も

 独自の社内風土が色濃いようだが、その環境に慣れることができれば労働環境は悪くはないようだ。

「残業はすべて支給される。残業が多くならないように業務量が調整されている。上司と仕事を進めることも多いので勤務に関する希望が出しやすい環境にあると思います。

 放送に関わる業務があるので勤務時間は不規則で休日出勤もあるが、その分、有給があるので、満足している。夜勤や宿泊勤務もあるのだが、深夜帯には手当ても発生する」(技術関連職/20代前半男/正社員/400万円/2017年度)

 NHKは赤字予算に対して、コスト削減を対策に挙げているが、削られるのが従業員の給与や残業代ではないことを願うばかりだ。

<TEXT/菅谷圭祐 データ/キャリコネ(運営:グローバルウェイ)>

大学受験情報誌、IT情報サイトなどでライター経験を積み、2018年よりフリー。最近の趣味は休日の農業、リサイクル業も兼業
Twitter:@sugaya_keisuke

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