もうDVDレンタルOK!今すぐ観られる2018年、話題の映画5選
世界で大ヒットしたマーベル映画
観るべき3:『ブラックパンサー』
アメコミ大作でありながらキャスト・スタッフの大半が黒人で構成された『ブラックパンサー』。
ハリウッド映画界の白人中心主義を打ち砕き、黒人が真に自立した画期的な映画と言えます。世界中で爆発的大ヒットを記録し、世界興収13億ドル以上、世界歴代興収9位となる快挙を成し遂げました。
「マーベル・シネマティック・ユニバース」の第18作品目にあたり、日本でも大ヒットした『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のひとつ前の作品。ですが、世界観やストーリーは完全に独立しているので、そのあたりの壮大な物語は知らなくても楽しめます。
鎖国を貫くことで平和を築いてきたアフリカのワカンダ王国を舞台に、若き国王であるティ・チャラ(=ブラックパンサー)が、世界中で苦しむ黒人社会に手を差し伸べるのか、自国の平和のために鎖国を続けるのか、大きな選択を迫られます。
世界中で広まる自国ファーストな政治・価値観と完全にリンクしており、ティ・チャラが取る選択は、現代の国際社会に対し、強烈なメッセージとして投げかけられています。
イギリスのEU離脱案が世界中を騒がせていますが、本作を通じて国際社会の“いま”を感じてみてはいかがでしょうか。
今年の最も話題になった“ゾンビ喜劇映画”
観るべき4:『カメラを止めるな!』
2018年、日本映画界で最大のトピックといえば、間違いなく『カメラを止めるな!』(通称「カメ止め」)でしょう。
製作費300万円の低予算インディーズ映画が、全国300館以上で上映され、興行収入30億円を突破という奇跡的な記録を打ち立てました。
山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしている自主映画の撮影隊、そこに本物のゾンビが襲来し、メンバーが次々とゾンビ化していき――。というのが序盤で、そこから先は……はい! 言えない!(ネタバレ。ダメ。ゼッタイ)
公開当初はSNSを中心にネタバレ戒厳令が敷かれるほど、構造的なトリック・演出が話題を集めました。「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」というキャッチフレーズで勘の良い人は分かるかもしれませんが、まだ観ていないのであれば、決して検索せず、DVDをポチるかレンタルしてください。
物語の斬新な構造、メタ的な自主制作事情、いつも満席で観れない飢餓感などなど、ヒットの要因はさまざまあるのでしょうが、「ドタバタ喜劇として抜群に面白い!」ことこそが、最大のヒット要因ではないでしょうか。
昭和の正月は『男はつらいよ』など喜劇映画を家族で観るのが定番でした。平成最後の正月は“ゾンビ喜劇映画”の「カメ止め」で初笑いはいかがでしょうか?
今年のアカデミー賞作品、覚えてる?
観るべき5:『シェイプ・オブ・ウォーター』
毎年、この時期に言われる有名な“洋画あるある”があります。それは「今年のアカデミー賞作品を忘れがち」。
洋画配給会社の戦略として、米国アカデミー賞にノミネートされる作品は、その年の2~3月頃に公開されることが多いです。これは同時期に開催されるアカデミー賞授賞式後に設定されています。
そのため年末になると受賞作品は忘却の彼方になってしまいます。が、名作が忘れられてはいけない! ということで、2017年、アカデミー作品賞『シェイプ・オブ・ウォーター』をリマインドします。
米ソ冷戦時代のアメリカを舞台に、政府の極秘研究所で清掃員として働く、ろうあ者のイライザと、生体実験のため連れてこられた“不思議な生き物”との愛を描いたファンタジーロマンス。トラウマ映画『パンズ・ラビリンス』で有名なギレルモ・デル・トロが監督を務めています。
イデオロギーが世界を二極化させ、黒人やLGBTへの差別が今以上に激しかった時代の、種族を超越した純愛に強く心打たれます。40歳過ぎの初老女性と半魚人なクリーチャーの恋愛――設定自体は萌える要素は皆無なので、徹底された美しすぎるビジュアルによって見栄えもバッチリなロマンスに仕上がっています。
いま恋人がいらっしゃらない独り身は、本作に倣い、来年は“視野を広げて”恋人を探してみてはいかがでしょうか。
いかがだったでしょうか? まだ観ていない映画があれば、ぜひこの機会にご覧になってください! 年末年始、映画と共にあらんことを!
<TEXT/トミー>