紫外線対策の新常識!業界を牽引するリーダーの挑戦とは?【眼鏡市場・冨澤社長インタビュー 】

2025年4月、眼鏡市場を運営するメガネトップは「紫外線対策サングラス事業戦略発表会」を開催。会場では眼科専門医・有田玲子先生による紫外線の目への影響に関する解説も行われ、健康視点でのサングラスの重要性が改めて注目されています。メガネトップ代表取締役社長の冨澤昌宏氏にサングラス戦略や今後のビジネス展開について話を聞きました。
目の保護アイテムとしてのサングラス

──紫外線対策レンズ「パーフェクトUVブロック」は、紫外線を99.97%カットし、SPF50+PA++++をメガネレンズで唯一取得という高い性能の一方で、非常に透明度が高いことに驚きました。「パーフェクトUVブロック」レンズの開発で「無色透明なレンズ」にこだわられた理由は何ですか?
冨澤社長:やはり、多くのお客様に使っていただくには「無色」という点が重要だと考えました。これまでもUVカット率の高いレンズはありましたが、性能を追求すると色がついてしまう課題がありました。それをメーカーさんのご協力のもと、400ナノメートルまでの紫外線カット性能を保ちながら高い透明性を実現しました。

──サングラスが「ファッション」だけではなく、「健康」のためのアイテムでもあるという意識の転換を強く打ち出すために必要だったということですね。
冨澤社長:まさにその通りです。サングラスを目の保護アイテムとして啓蒙していくことが、我々メガネ業界のリーディングカンパニーとしての使命だと思っています。
見せたい印象でフレームやカラーを選ぶ

──紫外線対策のサングラスに本格的に注力され始めたのはいつ頃からですか?
冨澤社長:実はコロナ前から取り組みは始めていました。ただ、当時はファッション性が重視されがちで、アイケア視点での打ち出しは難しかったんです。でもここ1〜2年で、世の中の意識が変わってきているのを実感しています。
──今後の展開について、CMやプロモーションなどのご予定はありますか?
冨澤社長:アイケア軸でのプロモーションは、まだ検討段階ですが、すでに店頭での無償提供(※2025年6月30日まで15歳以下の子どもを対象とした「紫外線ブロックキャンペーン」を実施)やワークショップ形式の啓蒙活動は進めています。また、眼科の先生方との連携を通じて、信頼性ある情報提供も今後強化していきたいと考えています。
──サングラスを選ぶ際のポイントについても教えてください。
冨澤社長:顔の形に合わせたフレームの形はもちろんですが、見せたい印象に合うフレームやカラー選びが大切です。例えばスクエア顔にはシャープな印象のフレーム、ラウンド顔には柔らかさを演出する形といった選び方もできますし、カラーもブルー系ならファッション性、赤系なら肌なじみの良さがあります。店舗では、お客様に似合う商品の提案ができるように、パーソナルカラー診断やタブレットを使ったシミュレーションも行っています。
品質を強みに市場拡大を狙う

──メガネ業界No.1として、今後どのようなビジョンをお持ちですか?
冨澤社長:現在、メガネ業界は約5,000億円規模。そのうちサングラス市場は5%程度にとどまります。欧米と比べると非常に小さいです。だからこそ、我々が率先して啓蒙し、カラーレンズや用途別の複数所持など、新たなライフスタイル提案をすることで、市場そのものを広げていきたいと考えています。
──他社との差別化についてはいかがですか?
冨澤社長:一番の強みはやはり「品質」です。今回のパーフェクトUVブロックレンズは、正面だけでなく裏面からの紫外線もカットする構造になっています。さらに、自社工場による厳しい検品体制を敷いており、フレームの耐久性にも自信があります。価格や軽さだけでなく、長く使える品質の高さで選んでいただける存在を目指しています。
──人口減少が進む中、海外展開についてもお考えですか?
冨澤社長:日本のマーケットが縮小傾向にある以上、今後は現在出店している台湾以外にも、アジアなど海外市場への展開も視野に入れています。海外では紫外線対策への関心も高く、ビジネスチャンスがあると感じています。国内のノウハウを活かしつつ、世界の目の健康にも貢献できればと思っています。