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東京都を提訴したグローバルダイニング、コロナ前から赤字続きだった

ビジネス

 飲食チェーン運営企業・株式会社グローバルダイニングが2021年3月22日、東京都を相手取った訴訟を東京地裁に起こしました。この訴訟は東京都による新型コロナウイルス対応の改正特別措置法に基づく時短営業の命令を不服として起こされたもので、コロナ対策の命令・措置の妥当性を問う初の訴訟でもあります。

グローバルダイニング

※グローバルダイニング公式サイトより

 本連載「ブラック企業アラート」では、「グローバルダイニング」社および「東京都」の公開情報を通して、提訴に至った経緯、「グローバルダイニング」社の企業体質について分析します。

グローバルダイニングの訴訟を概説

 本件の発端として考えられるのは、1月17日にグローバルダイニング社が公開した「緊急事態宣言の発令に関して、グローバルダイニング代表・長谷川の考え方(2021年1月7日現在)」とみられます。この告知内で、グローバルダイニング社は下記4つの理由によって「緊急事態宣言下でも通常通り営業を行う」ことを表明しています(以下、上記より抜粋)。

1:現在「緊急事態」であるのか?
2:ロックダウンを徹底している国々で感染が下火にならず、「時短」や「休業」が感染をコントロールするのに効果ないのは世界規模で証明されていると思っているからです。
3:医療崩壊、本当なのか疑問に思っています。
4:今の行政からの協力金やサポートでは時短要請に応えられません。

 それから、少し間を開けた3月17日20時頃に、同社の公式Facebookページにて下記のような声明が出されます。

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本日まで、当社レストラン(東京都内店舗)では、通常の営業時間通りに営業を続けてまいりました(一部施設内の店舗を除く)。
しかし、明日3月18日に東京都から“新型インフルエンザ等特別措置法第45条”に基づく営業時間短縮の“命令”が下される予定です。
命令が下された場合には、命令に従い営業時間を短縮いたしますが、現時点ではまだ確定しておりません。
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 続いて、翌18日16時に東京都より、新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条第2項の要請に応じない27施設(うち26施設がグローバルダイニング社のものと後に判明)について、同法第45条第3項に基づいた「使用制限命令」の声明が出されます。同日の都知事記者会見の質疑応答では、命令の過料支払いについての質疑応答が行われました。

 続いて、翌日19日にも5施設に使用制限命令を出した旨が同様に公表されています。この後、3月22日にグローバルダイニング社から東京都を相手取った訴訟を起こしたことが明らかになります。このニュースはテレビをはじめとした各種メディアが大々的に取り上げているのでご存知の人も多いでしょう。

クラファンで約2000万円が集まる

ネットワーク

※イメージです(以下同じ)

 同じ日に訴訟費用を募るクラウドファンディングも設置され、「約1日で、1050万円の資金」が集まるなど、高い注目を集めています。現時点(4月3日)では当初予定の2倍の1,950万円が集まりました

 提出した訴状・意見書は上記のクラウドファンディングサイト上で公開されています。本訴訟の第一回期日は2021年5月21日とのことなので、少し先になりますが着実に進展しているようです。

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