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会社をすぐ辞めた20代が、「若者は根性なし」説に反論する

学び

自分が悪かったこともある

男

 すぐに仕事を辞めたことに後悔はないと話す2人ですが、「自分たちが悪かった」という反省点もあるそうです。その理由は、どちらも同じものでした。

「学生時代、『楽しい仕事がしたい』という欲求はありつつも、具体的に何をしたいか決まっていなかったこともあり、何となく就職活動を進めてしまっていました。最近では僕より年下で、学生の内から起業する人もたくさんいます。若い内からしっかりと方向性を決められていなかったのは、自分の反省点です

 そう語るのは、1人目の都内スタートアップ企業に勤める大谷さん。

「でも、前の会社で『自分はとにかく裁量のある仕事がしたい』ということが分かっただけでも良かったです。方向性云々言っておきながら、実はまだ明確に『これがやりたい!』っていうのはないんですが、ひとつ気付きを得ることができただけでも、一歩成長できたと思います。

 今は仕事がすごく楽しいので、自分が思ったことは間違っていませんでした。今後は、これを指標に進んでいきたいと思っています」(大谷さん)

「とにかく就職だけは決めないと」焦っていた就活

「とにかく就職だけは決めないとと思い、焦ってしまっていました。当時内定が出たときは、とりあえず働き口は確保……みたいな心境でしたね。

 就職が決まったのは色々な企業でインターンをする前だったこともあり、将来の自分の理想像と仕事とを結び付けて考えることはありませんでした。そこは反省点ですね。今は将来こうなりたい……という目標が出来たので、それに向かって進んでいるという実感が湧けています」(原島さん)

 今回話を聞かせてくれた二人。とても24歳の若者とは思えない意見で、就職活動をしたことがなく、長年その日暮らしをしていた筆者(20代半ば)は驚きました

 会社をすぐに辞めても、その経験を活かすことができている若者もいるということですね。

<取材・文/寺内浩登>

「bizSPA!フレッシュ」エディター

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