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「炎上嫌われを乗り越えた逆転人生」。YouTuberと経営者の“二刀流”で活躍する元読者モデル

コラム

「服の魅せ方」を考え、ブランドの世界観が伝わるように意識

独立してからしばらくは、海外からファッションアイテムを輸入し、ネットで販売する「アパレル物販ビジネス」で売り上げを作ったという。

「アパレルブランドを始めるには、大きな元手が必要になるため、お金はかなり工面しましたね。必死に資金を貯めて、独立してから半年後くらいに念願だった自身のアパレルブランド『Riu』を立ち上げました」

また、ブランド立ち上げ初期は、ファッションモデルの起用や撮影などに費用をかけられないため、安価な撮影スタジオを使用するなど、収支を圧迫しないように工夫を凝らしていたという。

それでも、読者モデル時代に学んだ「服の魅せ方」を意識したり、学校で学んだファッションの知識を生かしたりと、無名のブランドを成長させるために奔走した。

トレンド体験型イベント「NEXT TREND FES. TOKYO」で企業ブースを回る大野さん

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「アパレルの商品撮影をするときも、私は『撮る側』と『撮られる側』の両方の気持ちがわかるのが強みでした。どうしたらブランドの世界観が伝わり、お客様に手にとってもらえるか。そのようなことを考えながら、ブランドと向き合ってきました」
YouTubeを始めたことでブランドの売り上げが10倍に
こうしたなか、ブランドの認知を広げ、もっとたくさんの人に知ってもらうツールのひとつとしてYouTubeに着目し、2019年9月から動画投稿を開始。

これがYouTuber・Rちゃんの原点になっている。

「こんちは!あかりです」

今では、元気に明るく振る舞い、赤裸々トークが魅力のRちゃんだが、最初の頃は今のような垢抜けた感じではなく、おっとりとした雰囲気で動画を配信していた。
ビギナーゆえの不慣れな素振りを見せていたかと思えば、実はキャラを変えていたのには、ある狙いがあった。

「初めはあえて、いろんな人に動画を見てもらいたくて。素の自分のキャラは出さずにいたんです。どんなコンテンツが女性にヒットするのかを考え、とにかくいろんな企画をやっていくうちに、少しずつ支持がついてきたなと思ったタイミングで、次第に本来の自分を見せていくことを心がけていました」

大野さんが尊敬するタレント・女優の明日花キララを意識した「ものまねメイク」動画で初の収益化を達成すると、そこから軌道に乗り始める。

20歳過ぎから整形している事実、摂食障害だった過去、男子禁制の女性の悩み・質問に応える企画など、「包み隠さずオープンにする性格」と「ぶっちゃけトーク」が視聴者の心を掴み、YouTuber・Rちゃんとして人気が高まっていく。

「YouTube業界で注目を集めるために、美容や洋服に関すること以外も、自分の過去はさらけ出し、女性ソロYouTuberとしてのポジションを確立できるように取り組んできました。そのおかげもあって、YouTubeを始めてから、ブランドの売り上げが10倍以上に増えたんです」

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