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【精神科医が伝授する快眠のコツ5選】無気力さは睡眠からも対策できる!

コラム

睡眠の質の改善のために栄養素や成分を取り入れる

朝食

睡眠の質の改善に良い影響のある栄養素や成分を取り入れるのもおすすめです。例えば、次の栄養素や成分が良いと考えられています」

・神経伝達物質を作る「タンパク質」
・セロトニンの合成に不可欠な「ビタミンB6」
・脳神経の正常な働きを助けてくれる「ビタミンB12」
・セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質の原料となる「トリプトファン」
・ドーパミンを作るのに必須といわれる「鉄」
・ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる「GABA」
・体の末端部分の血行量を増やして深部体温を冷やす「グリシン」

「これらは一般的な食材から取り入れるのが理想ですが、忙しい場合は、サプリメントから取り入れるのも良いでしょう。ビタミン類や鉄はもちろん、最近ではトリプトファンやGABA、グリシンを手軽に摂取できる商品も市販されています。

またスーパーフードから取り入れるのも良いでしょう。例えばユーグレナは、59種類もの栄養素を含み、その中にはビタミンB6、ビタミンB12、トリプトファン、鉄、GABA、グリシンに加え、ユーグレナ特有の『パラミロン』という物質も含まれています。一般販売されているドリンクやタブレット型のサプリメントなどで取り入れることができます」

快眠できる寝具やグッズを活用する

快適な寝具

「寝具は睡眠の質にかかわるため、とても大切です。朝起きたときに首が痛かったり、肩こりがひどくなったりするのは、枕の高さが合っていない可能性があります。硬すぎや、やわらかすぎもよくありません。

枕に限らず、マットレスや敷布団など寝具全体を見直してみてください。仰向けに寝たときに自然に呼吸ができるか、寝返りがしやすいか、体のどこかに力が入らないか、チェックを。仰向けでも横向きでも、まっすぐ前を向いて姿勢よく座った状態と同じようになるのが理想です。

マットレスは自分に合った硬さを。腰や背中が痛くなるようでしたら変えてください。一般的には細身の方はやわらかめ、筋肉質な方は硬めが合うといわれています。

敷布団は、保湿性、放湿性に優れている羊毛がおすすめです。掛け布団は羽毛90%以上のものがやわらかく、おすすめです。パジャマは肌触りの良い天然素材だと寝心地が良くなるでしょう。また睡眠グッズとして、抱き枕やホットアイマスクを利用するのはおすすめです」

寝る前に飲むものはお酒より白湯

お酒は睡眠の質を下げてしまうため、寝る前に摂るのはおすすめしません。アルコールの利尿作用で就寝中に目が覚めてしまうなどデメリットが大きいため、睡眠の質を改善したい場合は避けるようにしましょう。

カフェイン飲料は、神経を覚醒させ、入眠しづらくなってしまうため避けたいですが、摂るなら就寝時間の5時間前までに。夜に何かを飲むなら白湯やハーブティが良いでしょう。ゆったりとした音楽や自然音を聞きながら過ごしてください」

体調はもちろん、メンタルの調子がよくないときには、睡眠の量と質を見直してみるのは一案といえる。ぜひヒントにしたい。

<取材・文/一ノ瀬聡子>
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【取材協力】
芦澤裕子氏
精神科医・市川メンタルクリニック 院長
日本睡眠学会認定医、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、指導医。心療内科、精神科のクリニックにて精神障害、睡眠障害などの治療にあたる。「心やすらぐ、ぐっすり眠れる夢の絶景カレンダー」「GOOD SLEEP BOOK 365日ぐっすり快適な 眠りのむかえ方」(翔泳社)監修。
市川メンタルクリニック
https://www.ichikawa-mental.jp/

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