スガシカオも驚いた!美しすぎる紫ワインを来日させた“奇跡的なめぐり合わせ”
オーストラリアからビールを逆輸入
――白ワインは魚介、というのはよく聞く取り合わせですね。
原田:ただパープルレインはフレッシュな味わいの中に少し酸味が混じっているという特徴があります。このさっぱりとした酸味のおかげで、焼肉など濃い味のお肉とも絶妙にマッチします。
――原田社長とパープルレインの出会いはどのようなものだったのでしょうか。
原田:私はもともとオーストラリアで、日本に逆輸入する用のビールを製造していたんです。海洋深層水を使い、飲み口はキリン一番絞り、コクが恵比寿、切れ味がスーパードライを実現しました。味にはとても自信があるのですが、ビールは状態が変わりやすくて船便に向かないこと、日本で販売されているビールが安すぎて価格では勝負にならないことに悩んでいたところです。
偶然に恵まれたパープルレインの縁
原田:そんな折、パープルレインの製造者であるティム・マクナマラとロスコ・スチュワートが「ワインの貯蔵用に倉庫を貸してくれないか」と交渉に来ました。その時は紫色のワインに驚き、人工着色料を使っていないということに驚き、さらに「偶然出てきた色なんだよ」と聞いて驚きづくしでしたね。
とはいえ、お恥ずかしい話、実はパープルレインがここまで売れるとは思っていなくて……。だから現在日本への卸売をShizuku Japanが独占している状態というのも、ヒット商品を見抜く先見の明があったわけではないんです。
パープルレインはシャルドネという1~5年で飲む想定のフレッシュワインで、ワインと聞いてイメージするような熟成工程を必要としません。そのため、弊社のビール用倉庫でも問題なく保管できました。