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「ゆるキャラブーム」に終焉の兆し…アベノミクスが原因!?

ビジネス

「企業キャラは明らかに盛り上がっています。企業にとって、ゆるキャラを持つのは、安全でコスパが高いんですよ。高いCM料を払ってタレントを自社のイメージキャラクターに起用しても、メディアの不倫報道で炎上したら、それまで積み上げてきた企業イメージがパァですよね。だったらタレントよりも自社のキャラを使ってSNS向けの動画をつくるほうがいいと考える傾向が最近は顕著です」

増える企業や教育機関の「着ぐるみ需要」

[ゆるキャラ]ブームの終焉

大ブレイクした船橋市の非公認キャラ「ふなっしー」もテレビでの露出は急減している

 こうした一連のゆるキャラの動向は、着ぐるみ業界大手「KIGURUMI.BIZ」の代表取締役、加納ひろみ氏の証言とも符合する。

「’08年から’16年にかけて、ゆるキャラブームが起きたことで、着ぐるみの制作依頼が非常に増えました。現在の弊社においては、概算で自治体3、民間企業7ぐらいの割合です。地方自治体からの依頼は落ち着いた一方、企業や教育機関のほか、海外からのオーダーも増えています」

 一方で、有名キャラの着ぐるみも手がける老舗によれば、ゆるキャラブーム後のこの業界は、必ずしも安泰ではないとか。

「ピークは、’13年から’14年にかけて。それ以来受注も落ち始め、同業他社は淘汰されつつあり、弊社としては何らかの形で、ゆるキャラグランプリを存続させる方策はないかと検討しているところです」

 まだまだ多くの人の思いや願いを背負っている、ゆるキャラ。やはりこの国は、いつまでも八百万の神がすまう国なのであろう。

<取材・文/野中ツトム・福田晃広・松嶋千春(清談社)写真/時事通信社>