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5度の転職で年収1500万円!“転職のプロ”が教える、企業に刺さる「職務経歴書」の書き方

学び

「ネガティブな部分」にも目を通すべきわけ

moto

motoさん

 加えて、社長や社員インタビューを読むのも有効です。「志望企業名 社長名」などで検索すればいくつか記事が出てくるはずなので「普段はどんな仕事をしているのか」とか、「どんな課題があるか」という部分を意識して読んでください。こうした検索をすると、必ず「ネガティブな情報」や「企業を批判する記事」が出てきます。しかし、批判記事やネガティブな記事にもしっかりと目を通してください

 その記事で指摘されている「ネガティブな部分」を解決するために、自分にできることは何か? この批判の本質的な課題は何か?と考えることで、相手に自分を売り込みやすくなるからです。

 志望企業が「これから何をしようとしているのか」「現時点でどんな課題を抱えていて、どう解決しようとしているのか」「世の中ではどう言われているのか」を把握し、その課題に対して自分ができることを的確に伝える。要は「自分を採用するメリット」を訴求するのです。

 さらに踏み込むなら、上場企業やその子会社であれば、IR情報(Investor Relations)を見ておくのもいいです。繰り返しになりますが、求人は「何らかの課題を解決してくれる人」を求めて出されているので、その課題を把握し「自分が過去に同じような課題を乗り越えた経験」を記載することで「相手が欲しがる経歴」に近づいていきます

「共通点と類似点」を見つける

 先ほどの求人要項を参考にお伝えすると、まず【必須(MUST)】の部分に注目します。職務経歴書には【必須(MUST)】に当てはまる「自分の過去経験」を中心に書いていくのが基本です(極論ですが、それ以外のことは書かなくてもいいのです)。

 一方で、【歓迎(WANT)】の部分は「欲をいえば、こういう人に来てほしい」という企業の願望を伴う要件なので、これを満たせば面接にいける可能性はさらに高まりますが、無理に盛らなくていいです。先ほどの例では、まず【必須(MUST)】の部分には下記の3つが書かれています。

・販売戦略を立て、チームで実行したこと
・目標に対しKPIを設定し定量的に営業目標を管理し進めた経験
・販売方法やチャネルを自ら考えPDCAを回し、実績を出した経験

 これと同じ経験があればそれを書けばいいのですが、あなたが少し離れた業務の場合には「転職先で求められる能力と現職で培った能力の共通点」か、または「活かせそうな類似点」を見つけてください。例えば、僕はリクルートの人材広告営業から、小売店に販促の営業をするスタートアップに転職しましたが、当時の求人票には「小売店への営業経験必須」と書かれていました

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