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地下アイドルから地方TV局員➝独立した27歳に聞く「M-1ファイナリストとの印象的だった仕事」

ビジネス

ランジャタイの面白さを削らないように配慮

田中すみれ

――田中さんのプロフィールが、よっぽど目を引いたんでしょうね(笑)。

田中:こっちは至って真面目だったんですけどね(笑)。その後、やってみたい企画をいくつか送り、面談を済ませて、正式にディレクターを担当することになりました。そして任されたのが、ランジャタイの公式YouTubeチャンネル『もういっちょTV』だったんです。

 ただし、こちらはあくまでも単発の仕事がメインなので、副業としてフリーランスで請け負うことに。東京で生活の基盤を作るために別の就職先を決めて、2021年の4月から上京しました。

――2021年のM-1で大きな注目を集めたランジャタイ。動画をディレクションする際、工夫していることはありますか?

田中:とにかく、ずっと面白いことをしているんですよ。何も手を加えなくても、そのままで十分面白いので、編集ではとにかく2人の面白さを削らないよう細心の注意を払っています。その場の空気感や、絶妙な間がランジャタイの持ち味なのでそこを生かしつつ、無駄なテロップや効果音などは極力入れないようにしています。

M-1当日にアップする動画を2日徹夜して仕上げた

――たしかに、あのYouTubeチャンネルにはランジャタイの世界観が凝縮されているように感じます。田中さん的に、1番思い入れのある動画は何ですか?

田中:やっぱり、2021年のM-1当日にアップした「なぜランジャタイは国民最下位をとったのか?」ですね。ランジャタイの決勝進出が決まって、プロデューサーに「チャンネルを使って動画出してもいいよ」と言われたので、大急ぎで過去素材を全て洗い出しました。私は一応会社員としての本業もあるので、その合間に2日くらい徹夜してなんとかM-1当日に間に合わせました。

 あの動画には、バズらせたいとか、再生回数を上げたいとか、そういう意図は全くなくて。とにかく、ランジャタイを応援する気持ちで制作しました。実は、2人だけのために編集した特別版もあるんです。こちらは、プロデューサーを通じて2人に送ってもらいました。あの動画は、一種のファンアートみたいなものです。

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