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「趣味はスマホ自撮り」の20代女性。写真を優先しすぎた生活で失ったもの

コラム

遊びに行ってもデートでも、大事なのは写真

自撮り女子

 自撮り趣味はさらにエスカレート。なんと人といる時でも没頭してしまうようになりました。

友達とのお出かけや、彼氏とのデートにもまずは自撮りをすることが最優先になってしまっていました。友達は『思い出にもなるしいいよね』と喜んで一緒に撮ってくれたりしていたのでまだ良かったですが、彼氏はあきれていましたね……」

 周囲も気を使って何も言わなかったのか、本音で許容していたのかは分かりません。しかし、そんな時にSNSでの反応は素直でした。

「当時はアップする頻度が無意識に増えていたんです。でも、徐々にみんなからの『いいね』数やコメントは減っていきましたね。その時のことを思うと、多分周りも“寒い趣味”って思ってたんだと感じます

 楽しく遊んでいる時に、ずっと自撮りをしている人がいたら当然気になってしまうのが本音。素敵な思い出や景色を残したい気持ちは分かるけど……。草間さんはその配慮が上手くできていなかったようです。

自撮りが趣味になりすぎて失ったものとは…

「そんな時、突然彼氏にふられたんですよ。直接理由は聞けないままだったんですが、後に彼の友人から、『きっと自分だけが好きだから』という理由を聞いた時は衝撃を受けました。確かにデートの時も行く場所、行く場所で自撮りしていましたからね……。大事な人に対して全く気を遣えていなかった自分が恥ずかしくなりました

 それを機に自撮りを優先する生活を見直すようになったとか。

「よくよく考えるといつも一緒に遊んでいたメンバーとも疎遠になっている気がして。会うたびに私が自撮りに熱中したり、SNSをチェックしていたから嫌がられたのかもしれません。ようやく周りが見えなくなるほどの“自撮り中毒”になっていたんだなと気づきました」

 今ではほとんど自撮りをしなくなったと語る草間さん。何事も深くハマるのは悪いことではありませんが、あまりに自分本位な行動にはご注意を。

<TEXT/萩ゆう イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

-[若者の「趣味で痛い目に遭った話」体験談]-

住むところは中国地方や関西など、全国各地を転々と暮らすWebライター。温泉メディア、女性メディアなどで執筆中。特技はマラソンでフルマラソン3時間ギリの記録をもつ

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