キャリアアップは「偶然が8割」 偶然を味方につける5つの行動特性
偶然は味方に付けられる
この例は会社員についてですが、経営者やフリーランスなども同様に、様々な環境の変化や一緒に仕事する人との関わりといった偶然によってキャリアの方向性が変わることがあります。
わたし自身、会社員も経営者もフリーランスも経験しており、そのすべてにおいて「個人のキャリアの8割は予想もしない偶然によって決定される」という実感があります。
会社員→会社員→経営者→会社員→フリーランス、という変化を経るなかで、キャリアの転換点では様々な偶然が作用していました(個人的に一番影響を受けた偶然は人との出会いです)。
しかし、この計画的偶然性理論は「キャリアは偶然に左右されるんだから、流されるのがいいんだ」ということを意味しているわけではありません。それならただ「偶然性理論」と名づければいい。
そうではなく、その偶然を計画的に味方につけることができる、という理論だからこそ「計画的偶然性理論」と名づけられているのです。どういうことか。偶然はポジティブに働くことも、ネガティブに働くこともあります。
偶然をポジティブ寄りにするには
どちらに転ぶかはわかりません。なにせ偶然ですから。しかし、その偶然の範囲をネガティブ寄りからポジティブ寄りに引き上げることができれば、偶然がよい結果をもたらす可能性が高くなります。
たとえば、同じ日に開催される二つの飲み会に誘われたとしましょう。1つはいつものメンツが集まり、もうひとつは普段会う機会のない人たちが集まっている。どちらの飲み会に参加してもどんな偶然があるかはわかりません。
よりポジティブな偶然が起きそうなのは後者でしょう。新しい出会いや発見がありそうですから。このようにして、よりポジティブな偶然が起きる行動を取ろうというのが計画的偶然性理論の主張です。