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トゲがついた“武器”が話題に。駐日ウクライナ大使に聞く「ツイッター外交」の真価

ビジネス

 広報や文化交流を通じて、世論に働きかける「パブリック・ディプロマシー」と呼ばれる外交手法があります。例えば日本は、和食や着物などの伝統文化、アニメや漫画などのポップカルチャーを海外に積極的に発信することで、ポジティブなイメージを築いてきました。

ウクライナ

ウクライナ大使のセルギー・コルスンスキー氏

 海外各国もパブリック・ディプロマシーに取り組んでいますが、最近特に話題なのが、政府や大使館によるSNSを使った日本人向けの情報発信です。

インフルエンサー化する大使館アカウント

 太平洋にある人口1.3万人の小国・ナウル共和国政府の観光局(@nauru_japan)は、Twitterアカウントを開設すると瞬く間に、投稿で紹介された暮らしの様子や風景写真が話題に。

 フォロワーは同国の人口の10倍を超える17万人(2021年3月9日時点、以下同)。投稿にはコメントや質問が多く寄せられていて、コミュニケーションも盛んです。

ナウル共和国

ナウル共和国政府の観光局のツイッター

 数年前までは日本人にとって馴染みが薄かったジョージアは、今では牛丼チェーン「松屋フーズ」と、コンビニ「ファミリーマート」で伝統料理が発売されるほどの人気ぶり。後押ししたのは、駐日ジョージア臨時代理大使のティムラズ・レジャバ氏(@teimurazlezhava)のTwitterアカウントでした。ユーモアを交えながら、ジョージアの観光地や食文化を紹介しています。

 そんななか2020年10月に駐日ウクライナ大使に就任したセルギー・コルスンスキー氏@KorsunskySergiy)は、就任の挨拶をTwitterに投稿すると、写真に写っていたトゲがついた一見武器にも見える伝統工芸品「ブラヴァ」が注目され、多くのメディアに取り上げられました。

ウクライナ

※ウクライナ大使のセルギー・コルスンスキー氏のツイッター

 各国の観光局や大使は、SNSの活用をどのように捉えているのでしょうか。駐日ウクライナ大使コルスンスキー氏に話を聞きました。

Twitterでのコミュニケーションに手応え

ウクライナ

インタビューは職員を介してウクライナ語で行われた

 東京都港区にあるウクライナ大使館にて取材に応じてくれたコルスンスキー氏は、「来日した2日後にTwitterアカウントを開設した」と言います。

「調べてみて、日本で一番人気があるSNSはTwitterだとわかったので、Facebookよりも力を入れています。最初のツイートは、420万インプレッション、4万6000いいね!をいただきました」

 大使個人のTwitterアカウントとは別に、在日ウクライナ大使館は、TwitterとFacebookのアカウントを運用しています。大使館のSNSアカウントでは、リリース情報やウクライナ人向けの情報発信が中心なのに対して、大使の個人アカウントは観光地や文化をアピールが中心です。

「私のアカウントでは、政治家や専門家だけではなく、一般の方向けに情報を発信したいと思っています。皆さんとのダイレクトなコミュニケーションが大事なので、日本語でツイートするようにしています」

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