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トゲがついた“武器”が話題に。駐日ウクライナ大使に聞く「ツイッター外交」の真価

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オペラやバレエ、農業も盛んな国

 東ヨーロッパに位置するウクライナ。観光庁によると、訪れる日本人旅行客は年間約8000人。日本では敷居が高いバレエやオペラを格安で楽しむことができるのが魅力です。さらに、近隣国の影響を受けながら独自の発展を遂げた建築文化も人気を集めているようです。

ウクライナ

独特な建築様式は「ウクライナ・バロック」と呼ばれている Credit:Pechersk Lavra

 農業が盛んなのも特徴で、水色と黄色の国旗は、空と畑に実った小麦に由来しています。

「ウクライナは土壌が肥沃ですし、山と海がある自然に恵まれた国です。ただ1つ問題なのは、隣国との関係です。例えるなら、素晴らしい家を買ったのに、隣の家の人が……(苦笑)、という感じでしょうか」

 南部のクリミア半島は、2014年に3月にロシアに併合され、今も返還されていません。黒海に面していることから、リゾート地として親しまれている一方で、軍事的な重要性が高く、1783年から1921年までの期間にもロシアに併合されていた歴史があります。

ロシアが隣国。ウクライナが抱える苦悩

 その後、1954年にウクライナ領になると、ウクライナ政府はインフラを整備し、併合されていた間に中央アジア諸国に移住せざるを得なかったクリミア・タタール人の帰国を支援しました。

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クリミアの観光地ジェノヴァ要塞の遺跡 Credit:bloodua

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クリミアにある古代都市の遺跡 Credit:brickrena

「クリミアを日本の地域に例えるなら、以前は観光地が多くある沖縄のようでしたが、今は択捉島です。ロシアによって、軍事化されています

 クリミア問題解決の糸口は今も見つからないままで、追放され難民となった人や現地で暮らす人々の人権侵害が懸念されています。

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