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『スーマリ』よりも熱かった!?昭和の時代は「ファミコン」で一攫千金が狙えた

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時代を先取りしすぎた「任天堂×野村證券」コラボ

野村證券

野村證券本社 photo by Lombroso CC BY 3.0

 その名も「ファミリーコンピュータ 通信アダプタ」。任天堂と野村証券が組んで実現した、当時NTTが提供していた「DDX-TP」というパケット通信サービスを利用するアダプタです。

 このアダプタに通信カートリッジを挿し、電話回線とファミコンをつなぐことで、家にいながら株価を見たり、株を売買できたりするサービス「ファミコントレード」が誕生したのです。

 どうやら10万台以上が出荷されたそうですが、私の周りで実際に使っていた人はおらず、ファミコントレードで大もうけしたという話も聞かず……。サービスがあったことは確かなものの、今となっては都市伝説級の周辺機器です。

 でも、まあ考えてもみれば、ファミリーコンピュータは「コンピュータ」と名前がついているのですから、Windowsマシン普及以前にもっともお茶の間に浸透したコンピュータであることは間違いありません。

 コンピュータだったら株取引ができてもひとつも不思議じゃないですよね。実は任天堂はファミコンを使った、さらなる壮大なネットワーク構想を描いていたともいいます。

バカゲー好きなら続編『II』も見逃せない

 もし、その構想が実現していたら、PCではなくファミコンがITのコアになり、スターバックスでビジネスマンがドヤ顔でファミコンを広げる世界線もあったかも!?

 ちなみにリアルなトレードではないですが、ファミコン時代には『松本亨の株式必勝学』という株シミュレーションゲームも出ていました。

 100万円を2年で1億円にするのが目標のゲームで、ゲーム内で売買できる銘柄もトヨタやキリン、伊藤忠と実名でリアル感がありました。

 この続編の『II』がひどい内容で、株で稼いだお金で不動産を買い、息子の学校の先生や社長秘書を愛人にして囲う……。という昭和の倫理観だからこそ許された伝説的なゲームでした。レトロバカゲーがお好きな方は一度お試しあれ!

<TEXT/卯月 鮎>

ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン

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