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富士そば、北海道初進出を現地ルポ。限定「スープカレー味」も食べてみた

ビジネス

シックなカフェが富士そば色に…

富士そば

レジで会計を済ませて、店内奥の配膳スペースで料理を受け取る

 通常の「富士そば」は食券制だが、フレキシブル店舗ではレジでオーダーするシステムに変更した。会計を前払いして、出来上がったら配膳スペースまで取りに行く。

 メニュー表に並ぶ料理は13品。グランドメニューから「コロッケそば」(550円)、「紅生姜天そば」(630円)、「かつ丼」(600円)といった人気商品が厳選されている。通常価格よりも100~200円ほど割高なのは、東京から材料を配送する際のコストを上乗せしているためだ。

 開店から30分後、気づけばテーブル30席の3分の2が埋まり、店内も活気づいてきた。「紅生姜天そばのお客様~!」「かけそば・ミニカレーセットのお客様~」。従業員の声が絶え間なく響き、シックな雰囲気だったカフェがどんどん富士そば色に染まっていく

“面白さ”を追求したコラボメニュー

富士そば

「かけそば」。見た目は東京のものと変わらない

 雰囲気は申し分ないが、味はどこまで再現されているのか。“基本の味”とも言える「かけそば」(450円)を食べてみた。

 まずは麺。配送の関係で冷凍麺を使用しているせいか、いつも食べている麺よりも角がなだらかでほんの少しだけ太く感じる。テクスチャーはかなり近いものの、“完全再現”とまではいかないようだ

 続いて、つゆ。丼からは食欲をそそるかつお出汁の香りが立ち上る。濃褐色のつゆを一口すすると、パンチの効いた醤油の風味が口いっぱいに広がった。これこそ、忘れがたい「富士そば」の味である

日本料理店の厨房でつゆを仕込む

富士そば

澁井料理長のおすすめは「スープカレーつけそば」

「本家のイメージをくずさないよう心がけました」。そう話すのは、調理全般を取りまとめる澁井英義さん。普段は、カフェの系列店で同ビル内に併設する「海鮮炭焼き処 絆」の料理長を務めている。

「専用設備が用意できないのでオペレーションを一から見直しました。『絆』の厨房でかつお出汁と専用の『かえし』を調合したつゆを仕込んでから、カフェの厨房に運びこむ。これがスピードと味を両立させる最善策です」

 コラボメニューの開発にも関わった。「他では食べられないもの」 をコンセプトに2品を用意する。

「MISOBA(ミソバ)」(880円、1日15食限定。火曜・木曜のみ販売)は、北海道のご当地グルメ・味噌ラーメンをそばにアレンジ。スープは半日かけて煮込んだ鶏ガラと豚骨の出汁がベースで、コクのある仕上がりに。

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