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大迫勇也の何がそんなに半端ないのか?わかりやすく一言で説明すると…

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 サッカーW杯ロシア大会、我らが日本代表はグループリーグ初戦で強豪・コロンビア代表を2-1で破る大金星を上げました。

 その立役者となったのが、FWとして先発し、見事決勝点を決めた大迫勇也選手です。サッカーファンの間ではもう10年ほど前からお馴染みだった「大迫半端ないって」というフレーズが改めて脚光を浴びるなど、一躍注目を集めています。

日本代表

W杯ロシア大会日本代表(代表撮影:JMPA)

 大迫選手は鹿児島県出身の28歳。鹿児島城西高校のエースとして出場した全国高校サッカー選手権でその名を全国に知らしめ、卒業後はJ1の強豪・鹿島アントラーズに入団。2014年に活躍の場をドイツに移し、同年に行われたブラジルW杯にも出場しました。今大会が自身2度目の本大会となります。

 では、この大迫選手、一体何がそんなに“半端ない”のでしょうか?

巧みな駆け引きによってパスを引き出す能力

 日本代表のチームメイトの話から浮かび上がってくるのが、“ボールを引き出す能力の高さ”です。

「サコはこっちが顔を上げたときに必ず相手選手のマークを外してパスを受けられる体勢を作ってくれている」(長友佑都選手)

「ポジショニングが良いので、後ろにいる選手からするとボールを引き出される感覚がある。ボールが収まるので安心して預けられます」(香川真司選手)

 大迫選手との連携について質問すると、非常に多くの選手からこのようなコメントが返ってきます。

 現代サッカーのディフェンスは非常に緻密に組織されており、相手ゴールに近い位置でプレーするFWの選手たちは、常に複数の相手DFから激しいマークに遭います。

 ゴールを決める以前に、味方からのパスを受けるだけでも容易ではありませんが、大迫選手は相手DFと駆け引きをしながら、ほんの一瞬マークを外してフリーでパスを受ける技術に長けているのです

 また、ただ単に相手から離れてフリーになれば良いというものでもありません。パスの出し手の選手にもマークが付いているため、そう易々といつでもパスが出せるわけではないのです。

 大迫選手がフリーになったとしても、その瞬間にパスが出てこなければ、すぐに相手DFにパスコースを塞がれてしまいます。だからこそ、“フリーになるタイミング”こそが最も重要だと、大迫選手は語っています。

「ボールを持った味方の体勢とか、どの程度相手に寄せられているかというのを常に見ていますね。“この選手はこのタイミングなら出せる”という瞬間にマークを外すようにしています」(大迫勇也選手)

 パスを出す側の選手も、顔を上げて周りを見るタイミングやパスを出しやすいタイミングはそれぞれ微妙に異なります。味方選手ひとりひとりの特徴を把握した上で、相手DFの寄せ方なども考慮し、出し手の選手が最も出しやすいタイミングを見極めて一瞬だけフリーになる。

 その能力において、現在の日本代表で大迫選手の右に出る者はいません。ボールを持っている味方のほんの少しの所作や目線の動きなどからその瞬間を察知し効果的な動き出しができてしまう。それこそが大迫選手の“半端ない”特徴なのです。

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