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赤字200億円でもヒット作連発、「ABEMA」番組Pに聞く「勝算はあるのか?」

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新たなホームエンターテイメントの可能性を

 サイバーエージェントが手がけるインターネット広告事業やゲーム事業、Ameba事業に次いで、新しい事業の柱として立ち上げたのがABEMAである。

 同社の持つインターネットの知見や開発力と、テレビ朝日が長年行ってきた地上波での番組制作ノウハウを結集させたことで、スマホネイティブ世代の10~20代ユーザーを中心に話題となり、ABEMAにしかない番組構成を作り上げている。

 さらに、新型コロナウイルスによる社会状況の変化によって、Withコロナ時代における「新たなホームエンターテインメント」も模索していると、鈴井氏は言う。

アベマ

ABEMA寄席 ©AbemaTV,Inc.

「落語家がリモートで行う『ABEMA寄席』や同い年の有名人同士がリモートで飲み会をする『#ABEMAでタメノミ〜同学年ドリーム飲み会〜』など、リモートを前提にしたエンタメ系の番組は、StayHomeの影響もあり大好評でした。また、今年開催中止となった音楽フェス『メトロック』の過去のライブ映像×新たなライブ映像を配信し、家でフェス気分が味わえるようなコンテンツも企画しました」

番組サポーターになれる新機能

アベマ

“YOUR HOUSE”の放送風景

 また、ライブハウスやクラブなど、エンタメで生計を立てているアーティストに、活躍の場を提供する試みも行なっている。

「非常事態宣言以降、多くのエンタメ施設が営業停止しており、アーティストの収入の目処が立たない問題が顕在化しています。クラブなどでのDJプレイを生業とされているアーティストさんたちに表現の場所を提供したい! 少しでも収入のサポートをしたい! という想いのもとで『YOURHOUSE』というプロジェクトを立ち上げました。

 各ジャンルを代表する人気DJさんたちのDJプレイをABEMAにて生放送し、視聴者の方が自宅にいながらクラブイベントに参加している気分になる演出を心掛けました。ABEMAの『応援機能』(※「応援機能」ではABEMAコインを購入し、番組を応援、サポーターになることができます)を活用して医療従事者の皆さまを支援する仕組みも作りました」

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